秋は葉も髪も落ちる季節

11月に入り気温も下がり、過ごしやすい季節になりました。秋と言えば紅葉の季節。色付いた紅葉はとても綺麗ですし、落ち葉の絨毯もあちこちに広がりますもみじ

そんな落ち葉が多い秋は、髪も抜けやすい季節だということはご存じでしょうか?1年で最も抜け毛が多くなるのは11月。秋は春より3倍も髪が抜けると言われています。

・夏の紫外線ダメージの影響

・頭皮の乾燥

・夏の冷房の影響

・昼夜の寒暖差による自律神経の乱れ

・・・等、理由はいくつもあります。

  

中医学では「自然と人は一体」であると考えていますが、落ち葉の様に髪はたくさん抜けないで欲しいものですね。

秋は元々髪が抜けやすくなる時期なので、「どうしよう!ハゲてしまうかも!」とあまり心配する必要はありません。ただ、美容の観点や、そこから生じる精神面への影響も考えると、普段から頭皮ケアやへアケアをすることで薄毛を予防することはとても重要です。

「脱毛」を引き起こす疾患のひとつにAGA(男性型脱毛症)があります。男性のアーティストやお笑いタレントが出ているCMで印象に残っている方もおられるのではないでしょうか。

AGAはその名の通り男性にみられる脱毛症で、主な原因はテストステロンという男性ホルモンが変化したジヒドロテストステロンというホルモンの影響です。AGAの患者数は1260万人で、20~69歳成人男性の3人に1人がAGAと報告されています。主に額の生え際や頭頂部の髪が薄くなります。

ヘアサイクル(髪の毛の一生)は成長期(4~6年)、退行期(数週間)、休止期(3~5ヶ月)に分けられます。ジヒドロテストステロンは成長期に影響を及ぼし髪の寿命を短くしてしまいます。成長しきれない髪は細くコシの無い髪(軟毛)なので髪が薄くなってしまいます。

 

しかし、希望はありますひらめきAGAにおいては一般的に毛根が無くなっているわけではなく、成長しきれないだけでうぶ毛は残っています。毛根が在るかぎり、髪の毛は成長する可能性があります。

 

西洋医学ではジヒドロテストステロンの産生を抑える薬の服薬治療がメインとなりますが、東洋医学の鍼灸治療もおススメです。

東洋医学で髪は「血の余 り」と言われており、量の不足や血行不良により頭部を巡る血が不足すると薄毛になります。鍼灸治療によって血を作り出す消化器系の機能を高めたり、頭部の血流改善をはかる事で、薄毛改善が期待できます。

 

薄毛というと男性のイメージが強いですが、女性で薄毛に悩まれている方も多くいます。

みなさま、この秋は鍼灸治療で心と身体に加えて髪の毛のケアをしてみましょう手 (グー)ぴかぴか (新しい)

 

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舌を見て体の状態が分かる?!

皆さんは、ご自分の舌をよく見たことはありますか? 

鍼灸の治療を受けた時、「舌を診せてください」と言われたことがある方もいらっしゃると思います。慣れていない患者さんは口の中を見せることに恥ずかしさを感じ、なぜ舌を見せるのか疑問に思いますよね。

東洋医学では「舌を診る」ことは、患者さんを診察する時によく用いられる方法の一つです。

脈を見たり、お腹を触って診察されるのには慣れている患者さんが多いですが、舌を診て診察されるのには慣れていない、珍しいと思っている患者さんが多くおられると思います。しかしながら東洋医学で「舌を診る」ことは、脈やお腹を触って診察するのと同じくらい大事な方法です。

今回は、東洋医学では舌をどのように認識し、それを通じてどのような情報を得るのかを簡単にお話しします。

中医学で昔から伝えられている本「黄帝内経」に、舌は心・脾の働きを示すと記録されています。また、舌は経絡を通じて直接あるいは間接的に他の多くの臓腑と関連しています。

この文章を読みながら、今すぐ鏡の前でご自分の舌を観察してみてください目ぴかぴか (新しい)

 

≪舌が全体的に淡紅色(ピンク色)で艶やかに潤いがあり、舌の苔が薄い白色を帯びている≫

この状態ならとても健康な方だと言えます。反対に、この状態と異なるほど、正常な状態から遠ざかっている可能性が高いと考えられます。

ただ、人によって個人差がある為、まずはご自分の舌の状態を知ることが重要になります。朝起きて、食事をする前に鏡を見て舌を観察し続けていくことで、ご自分の舌の状態を把握できると思います。そしてそれは、鍼灸院で診てもらう際にとても参考になります。

では、ここからはよく見られるいくつかの舌の状態を紹介しますひらめき

精神的ストレス・天候・酒・辛い食物などが原因で、顔が赤くなり、のどが渇く、じっとしていられない、舌にできものができやすい、口がよく荒れるという症状のある方は、舌の先を見ると濃く赤くなっています。また丸くイチゴのように先が突き出ています。ご自分の舌がそうでしたら、お酒、辛い物に気を付けること、感情で心身を傷めないように心を落ち着かせて、ストレスを発散させましょう。

正常なピンク色より淡くなっている場合もあります。これは体が虚して(弱くなって)冷たく、気・血が足りなくなって舌まで十分な栄養が足りていない状態です。このような方はすぐに疲労を感じ、眩暈がしたり、顔が青白いことがあります。対処法として、普段から少ない量でも運動を継続して体力を高め、過度な仕事(労働)はなるべく避けた方が良いです。

体がだるい、頭が重い、むくむ、食欲が無いなどの症状がある方は舌の色だけではなく、苔が厚いことが多いです。これは体の水分代謝がよくなく、不要な水分が溜まっていることによるものです。このような方は運動や入浴などで体を温めたり、早歩きなどで汗をかくなど運動を取り入れてみましょう。

舌の状態と言っても、本当に人それぞれです。

例えば、植物を想像してみてください。土の状態によって植物の成長も異なりますよね。土に水を与え過ぎても少な過ぎても植物は元気をなくし、栄養が足りなければ枯れてしまうこともあります。同じように舌も体内の状態によって色、形、苔の状態などが違ってくるのです。

皆さんも健康チェックの一環としてご自分の舌を観察してみてくださいわーい (嬉しい顔)

 

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認知症と東洋医学

 鍼灸師の免許を取得してから5年経つと、「ケアマネージャー(介護支援専門員)」の受験資格を得られます。今、5年毎の更新研修を受けているのですが、認知症の概念がこの間でずいぶん変わっていて驚きました。

 わたしは、母親が重度の認知症になった際に結構勉強をしたのですが、やはり資格を取得した10年前と現在とでは大きく変化していました。

 そこで、更新研修を受けながら、認知症と東洋医学について、再度勉強し直しました手 (グー)

 認知症のBPSD(行動症状・精神症状)といわれる、暴言や暴力、幻覚、妄想に対して、「抑肝散(よくかんさん)」という漢方薬が使われます。  

 昔から、東洋医学では肝臓が「怒り」と関係していると考えています。1980年代に、認知症の患者さんの「怒り」に対して、肝臓を治す漢方薬である抑肝散を使う実験を行い、認知症患者さんの暴言や暴力が減るという実験結果が2008年の論文で報告されました。現在では西洋医学のガイドラインでも、認知症のBPSDに対して、抑肝散が推奨されています。

  1970年代に日本の医師、小坂憲司先生が、幻覚や妄想が中心の「レビー小体型認知症」という新しい認知症を提唱しました。1995年に欧米の西洋医学でも認められ、診断基準が決まって調査したところ、欧米では「アルツハイマー型認知症」の次に多い認知症であることが判明しました。

 このレビー小体型認知症の特徴である幻覚や妄想などの症状に対し、小坂憲司先生は「抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)」が効果的であることを、論文などで発表されています。

  わたしの母親が認知症になった際には、認知症の診断は難しいと言われているため、「認知症専門医」のところに1時間かけて連れていき、診察を受けました。脳の画像診断を見ながら、「お母さんの認知症は、20年くらい前から始まっていたはずです。」と説明を受けました。

 「軽度認知障害(MCI)」といって、脳の海馬という記憶を司る部分が萎縮し始める障害があります。


 最新の専門書を読むと、50代くらいから年間2パーセントずつ海馬が萎縮していくそうです。年間2パーセントの減少だとわずかに感じますが、10年で20パーセント、20年経つと40パーセントの減少という計算になります。40パーセントというと半減に近いですから、70代では記憶障害がかなり進んでいることになります。

 

 最新の研究では、運動して筋肉を鍛えることで、この海馬の萎縮を抑えられることが判ってきました。ストレッチやヨガのような「ム―ブメント」ではなく、エアロビクスのような有酸素運動「エクササイズ」をすれば、脳の海馬の2パーセントの減少が相殺されるそうです。つまり、有酸素運動をしている人は、認知症になりにくい可能性が高いのです。

  また、わたしは鍼灸師ですから、認知症に対する鍼灸の効果を調べてみました本鉛筆

 マウスなどの動物実験で、鍼と灸をすると海馬での神経再生が起こることが2018年から報告されてきました。アルツハイマー型認知症の脳では、アミロイド・ベータという物質が脳に沈着するのですが、鍼灸をすると、その減少が見られました。もちろんこれは動物実験のレベルですので、まだ人間にそのまま適応はできません。それでも、希望が持てる結果だと感じます。

 わたしは、この実験結果を読んでから、毎日、自分の頭部のツボに鍼灸をしています()。以前からトルコで「鍼灸をすると学校の成績が上がる」というユニークな実験結果が報告されています。「鍼灸をするとアタマが良くなるんだ。」と家族には説明しています。

  認知症になってしまってからでは、鍼灸治療を試してもあまり効果は期待できません。しかし、発症していない時から毎日有酸素運動をすれば、海馬の萎縮を予防でき、さらに鍼灸治療を頻繁に受ければ、認知機能の低下を予防できる可能性があります。

 是非、できることから少しずつ始めてみてはいかがでしょうかほっとした顔

 

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神戸東洋医療学院付属治療院 早川 敏弘

 

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ささのはさらさら~

  もうすぐ7月7日『七夕』が近づいていますぴかぴか (新しい)

七夕は3月3日の桃の節句や5月5日の端午の節句と同じ五節句のひとつで、7月7日の夕べに行われるため「七夕の節句」と呼ばれます。また、笹を用いて行事をすることから別名「笹の節句」とも呼ばれています。

 

現在の七夕は、中国伝来の「七夕伝説」と機織りや裁縫の上達を祈る祭りである「乞巧奠(きっこうでん)」に、日本古来の機を織る女性にまつわる「棚機津女(たなばたつめ)」の伝説や「棚機(たなばた)」という神事が結びついた結果とされています。その棚機津女がもとになって、「七夕」と書いて「たなばた」と呼ぶようになったようです。

韓国や台湾にも同様の行事があり、アメリカなどでも「Star Festival」として七夕を親しむイベントがあるそうです。

日本では奈良時代に中国から伝わったとされ、当時は宮中行事のひとつでした。その後、江戸時代になると寺子屋の普及とともに庶民の間にも広まり、今の七夕の形になったと言われます。

元々は短冊ではなく五色の糸を飾っており、寺子屋の習字の練習の一環として短冊に願い事を書くようになったことから現在の風習へと繋がったようです。

 

七夕飾りに五色のカラーが使われるのには、実は意味がありますひらめき

これは中国から古く伝わる自然哲学思想の陰陽五行説(木火土金水)の「五色(ごしき)」の考えに関係するものです。五色とは青・赤・黄・白・黒の五つの色を指します。

それぞれに五常(ごじょう)という人の徳を表した意味合いが以下のように関係しています。

 

青・・・仁(人を思いやる気持ち)

赤・・・礼(感謝)

黄・・・信(信頼・寛容)

白・・・義(正義・規律)

黒・・・智(知性)

 

願い事を五常の意味に当てはめ、短冊の色を決めると良いとされています。それぞれの意味合いを簡単にあげてみましたので参考にしてみてくださいほっとした顔

 

青=人間的な成長や他者への思いやり。愛を持って人と接する。など

赤=家内安全や家族への感謝。目上への礼を大切にする。相手に尽くす。など

黄=友人・知人などの対人関係を大切にする。誠実である。など

白=決意表明や、ルールを遵守し、義務を果たす。など

黒=学業や資格取得、優れた知識・知恵を持つ。道徳的に正しい判断を下す。など

 

例えば、「規則正しい食生活を心がける」という内容の願い事なら、白の短冊に。目上の人に対して、「健やかで長生きしてほしい」という願い事なら、赤の短冊に。「運転免許を取る」という願い事なら、黒の短冊に書くのが良いとされています。

今年はそれぞれの願い事に合った色の短冊に、願い事を書いてみてはいかがでしょうか。

更に、あまり知られていませんが、七夕の行事食は「そうめん」です。

元々は中国で七夕に「索餅(さくべい)」と言われるねじり菓子を神様にお供えし無病息災を祈って食べる習慣があり、ここからきています。索餅は形がそうめんや織り糸に似ていることから、七夕にそうめんを食べると「一年を無病息災に過ごせる」と言われております。

 

このようにひとつひとつ紐解いていくと、七夕や短冊の意味も奥深いですね。

今年の七夕は、短冊に思いを込めながら、そうめんを食べて元気に夏を過ごしましょう手 (グー)ダッシュ (走り出すさま)

 

 

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神戸東洋医療学院付属治療院 田中 友也

 

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今年は早過ぎる~!

ムシムシ、ジメジメの梅雨がこんなに早く来るなんて・・・あせあせ (飛び散る汗)

近畿地方では今年は昨年より25日早く、統計開始以来、最も早い梅雨入りとなりました雨

みなさん梅雨の時期は、なんとなく身体が重だるくなったり食欲がなくなったり、天気と同じように気分も体調もすっきりしないように感じていませんか?

この時期は体調を崩す人がとても多いので、健康管理に気を付けていきたいですね。

 

梅雨の時期に身体が重だるく感じたり、体調不良や気分不良の原因となるのは、あのジメジメした湿気ですexclamation

適度な湿気は皮膚や内臓、筋肉などを潤し、身体を内からも外からも守ってくれますが、その湿気も過剰になると体内に余分な水分=「湿」が溜まりやすくなります。

東洋医学では「湿」は体に溜まると「湿邪」となって、身体のさまざまな不調の原因になると考えられています。

「湿邪」は五臓の「脾」に影響しやすいです。脾の主な働きは、水分代謝や消化吸収です。湿邪により脾の働きが弱くなると、胃腸の不調による食欲の低下や下痢、身体の重だるさやむくみなどの症状を発症しやすくなります。

特に湿邪は下半身に溜まりやすいので、足がむくみやすくなります。湿邪は滞りやすい性質があるため、気血の流れが悪くなり、冷えや関節の痛み、神経痛へ悪化していくと考えられています。

体調を整えるには、水分代謝を良くして「湿邪」を身体から追い出すことが大切です。

そこで、今回はそのいくつかの方法をお伝えします。是非お試しをexclamation

 

・身体を動かして適度な運動をする。

湿邪は停滞する性質があり、動かないとどんどん溜まってしまいます。

身体を動かして汗をかき、新陳代謝を上げて体内の水分の排泄を促します。

 

・水分を摂り過ぎない。

湿邪は、私たちが飲む水分が身体に溜まっていくことで出来ます。

蒸し暑い梅雨時期に飲む冷たい水やビールは美味しいですよね。でも飲み過ぎると身体が重だるくなり、胃腸の調子を崩す原因になります。

熱中症対策で水分摂取は必要ですが、摂り過ぎには注意してください。

 

・利尿作用が高く、湿邪を追い出す食べ物を摂取する。

ハト麦、インゲン豆、セロリ、トウモロコシ、玉ねぎなどは利尿作用が高い食べ物です。

また、キュウリ、トマト、なす、枝豆、スイカなどは身体を冷やし利尿を促します。

生姜、ねぎ、にら、ニンニク、カレー粉、山椒は身体を温め発汗を促します。

これらのものを意識して摂るようにしてみてください。

 

・湿度のコントロール

身体の外から入る湿邪にも要注意です。

梅雨の晴れ間には窓を開け空気の入れ替えを行い、エアコンをつける時は除湿にして湿度をコントロールしましょう。

 

そして、忘れてはいけない鍼灸治療です。

鍼やお灸で体内の水の流れを良くし、湿邪を取り除いて体調の改善を図ることができます。

梅雨時期で気分も体調もすっきりしない時は、気軽に鍼灸治療を受けてみませんか?

梅雨入りが早かった分、梅雨明けも早ければよいのですが、長梅雨になる可能性もあります。健康管理が難しいこの時期、みなさんの体調管理を少しでもお手伝い出来ればと思っています。

 

5月から新メニュー「お灸コース」も始まりましたので、是非ご来院をお待ちしておりますexclamation

 

過去にも梅雨に関してのブログがあるので、参考にしてみてくださいね。

・梅雨は「湿気」の季節!

・梅雨の湿問題

・夏のお灸

 

 

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 神戸東洋医療学院付属治療院 井上 博之

 

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