目・口・耳と、顔の器官にまつわる話しで続いていますので、今回は鼻にまつわる内容をお伝えしたいと思います。

 

鍼灸院には、鼻の症状を訴えて来院される方も少なくはありません。

花粉症などのアレルギー、鼻づまり、鼻水など。時には嗅覚障害の方もいらっしゃいます。

上記の原因として最も多いのは、炎症反応によるものです。

風邪などによるウイルスなどの感染により、鼻腔内に炎症が起こります。

粘膜が腫れるため空気の通る隙間が狭くなり、鼻づまりが起こりやすくなります。

 

鼻水が多く出る原因は、体内に侵入したウイルスやアレルギー物質を体外に排出する働きのためです。

最初は水っぽいですが、長引いたり悪化すると、色の濃い粘り気のある鼻水になります。

ひどいと鼻腔のさらに奥にある副鼻腔に膿が溜まる蓄膿症になってしまいます。

 

風邪でも一時的な嗅覚障害が発生することがあります。

においは、鼻の奥にある粘膜がセンサーとなり、嗅細胞から嗅神経を通じて大脳に伝達されることで感知されます。

風邪による嗅覚障害は、その粘膜の炎症により細胞や神経の伝達機能が低下してしまうことで発生します。

また、嗅神経は、12対ある脳神経の中で最も脳に近い部分から分岐しています。

脳へのダメージをいち早く回避するためにも、あえて嗅神経の機能を低下させるという防御反応によるものでもあるそうです。

 

これら、ウイルスやアレルギー性による鼻水・鼻づまりの改善には、抗ウイルス薬の服用や点鼻薬が一般的です。

しかしながら、鍼灸院にそのような症状で来られるのはなぜかというと、ツボの刺激によって改善が期待されるためです。

 

よく使われるツボの一つに、小鼻の横のくぼんだ箇所にある「迎香(げいこう)」があります。

鼻腔が炎症を起こすと、このツボ周囲が浮腫んだような状態になります。

特に粘り気のある鼻水が出る場合は、体内に熱がこもっている状態のため、この浮腫みを取る施術が効果的です。

 

ではサラサラと水っぽい鼻水の場合はどうでしょう。風邪ではないはずなのによく出る方も多いと思います。

これは、体の冷えによるものです。

体内の水分代謝がうまくいっていないこと(水滞)が原因で、余分な水分が鼻などからあふれ出ている状態です。

水分をうまく排出するために、体を温めて巡りをよくさせることが大切になります。

寒さだけではなく、胃腸の働きが弱くなることで、水分や老廃物た溜まり、鼻に影響することもあります。

冷たいものを摂った場合も胃が冷えて水分が体内に滞りがちですが、脂っこいものや甘いものを摂り過ぎた場合も注意が必要です。

この季節は冷えやウイルスによるものだけではなく、乾燥による粘膜のダメージも原因なので、保温・加湿も大切です。

鍼やお灸により、様々な鼻症状を改善へと導くお手伝いが出来るかと思います。

鼻がよく利く鍼灸師にぜひ出会えることを願っております。

 

 

 

 

 

 

神戸東洋医療学院付属治療院

池邉 由実

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