クリスマスシーズンに整える「気」

年の瀬も迫り、街はクリスマスイルミネーションで輝く季節となりました。

楽しい行事が続く一方で、忘年会や年末準備の多忙さ、寒暖差による体調不良など、心身に負担がかかりやすい時期でもあります。

そんな時こそ、東洋医学の知恵を活かして、健やかに年の瀬を過ごしてみませんか?

 

【年末の不調は「気」の乱れから】

東洋医学では、季節の変わり目や生活リズムの変化は「気(エネルギー)」の流れを乱しやすいと考えます。

特に12月は、次のような要因が重なりやすい時期です。

・寒さによる「冷え」の影響

・多忙による「気滞(気の巡りの停滞)」

・会食の増加による「脾胃(消化器系)」の疲れ

これらが重なることで、疲労、不眠、胃腸の不調、免疫力の低下などの症状が現れやすくなります。

 

【ツボで整える年末年始の健康管理】

冷え対策におすすめのツボ

・「関元(かんげん)」:おへその下にあるツボ

・「足三里(あしさんり):膝のお皿の下外側にあるツボ

これらのツボは全身を温め、エネルギーを補い、消化機能・免疫力の向上に関わります。

 

ストレス緩和におすすめのツボ

・「合谷(ごうこく)」:手の甲の親指と人差し指の間にあるツボ

・「内関(ないかん):手首の内側の指3本上にあるツボ

これらのツボは、気の流れを整え、頭痛やストレス緩和、心の落ち着き、胃腸の調子を整えるのに効果的です。

 

年末年始を健康で過ごすためには、ショッピングや初詣などに出かけ適度に体を動かしたり、ショウガ湯やハーブティーなどを積極的にとって体を温めたり、

大根やキャベツなどの消化吸収を助け胃腸に優しい食材を選んで食べるなど、心がけてみましょう。

 

鍼灸は一時的な症状緩和だけでなく、体質そのものを整える「未病(みびょう)」の考え方が基本です。

年末だからこそ、一年の疲れをリセットし、気の流れを整えてより爽やかな新年を迎えてみませんか。

 

クリスマスイルミネーションのように、体の中の「気」の流れも整えて輝かせてみましょう。

健康こそが、この季節に自分自身へ贈る最高のプレゼントかもしれませんね。

 

神戸東洋医療学院付属治療院

井上 力輝

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冬とかゆみ

冬になると、冷たい風や室内の暖房によって肌が乾燥しやすくなり、それによってかゆみがひどくなることが多いです。

東洋医学では、このような症状を単なる皮膚の問題だけではなく、私たちの体の気血・津液のバランスと五臓六腑機能のバランスが崩れているとみています。

今回は東洋医学的にかゆみをどう考えているかについてお話しします。

 

<東洋医学的な原因>

① 肺の乾燥

東洋医学では、肺は皮膚と毛を司り、体内の津液を肌の表面に送り、しっとり感を維持させます。

冬場に乾燥した気である「燥邪(そうじゃ)」が強くなると肺が乾燥し、その結果、肌が荒れて引っ張られ、かゆみが起こりやすくなります。

これを「肺燥」といい、症状としては、乾燥した咳、喉の渇き、鼻の中の乾燥や皮膚の乾燥などです。

さらに皮膚の乾燥が進むと、角質が白く粉を吹いたような状態になります。

 

② 「血虚(けっきょ)」による肌の養不足

皮膚は、血液の栄養を通じて潤いを保ちます。

しかし、冬場の気温が低く、血行が悪くなったり、体質的に「血虚」(血液の栄養が不足している状態)の場合、皮膚が割れやすく、かゆみがひどくなることがあります。

特徴は、長く続く慢性的なかゆみ、夜間のかゆみ、皮膚のくすみ、手足の冷え症などの症状です。

 

③ 風と乾燥が結びついた風燥(ふうそう)」

風は揺らして動く性質である「風邪(ふうじゃ)」。乾燥は、水分を乾かし皮膚や粘膜を傷つける性質である「乾邪(かんじゃ)」です。

冷たい風邪と、乾邪が結合した「風燥」の状態になると、体の水分を奪い、肌の表面に刺激を与えかゆみがひどくなります。

皮膚に発疹や赤い斑点ができやすいのもこのためです。

 

<東洋医学的な治療と、気を付ける習慣>

① 肺の乾燥によるもの

肺の乾燥を取り除くために、肺を潤すことを治療原則とします。

肺を潤す食べ物としては梨、蜂蜜、梅などがおすすめです。

避けるべき習慣としては、過度な暖房、辛い食べ物や揚げ物、飲酒、喫煙です。

 

② 血虚によるもの

この場合は血と気(エネルギー)を補い、循環を良くさせる治療を基本とします。

血を補う食べものはレバー、赤身の肉、黒豆、ほうれん草、トマトなどがあります。

気を付ける習慣は、過度なストレス、過労、長時間の同じ姿勢、睡眠不足です。

 

③ 風燥によるもの

風燥は津液が消耗されている状態なので、燥邪を取り除き、体内に不足している津液(体液、水分)を補うことを目指します。

津液を補える食べ物は、熟した梨、銀杏の実、蜂蜜、クコの実、大根などです。

日常生活中では白湯をこまめに飲むこと。また、部屋の湿度を適切に保ち、冷たい風に長時間当たらないように気を付けましょう。

 

上記以外にも、特にかゆみが強い方は、単に「水分を満たすこと」ではなく、「水分を守る」ことが大事です。

保湿剤を選ぶ時は油分が十分なクリームや軟膏タイプがより良いです。

特に入浴後3分以内に保湿剤を塗布し、角質が固く乾燥した部位はクリーム保湿後、オイルやバーム状の製品をもう一度塗り重ねて保護膜を作れば、水分保持力が高くなります。

入浴は 熱いお湯に長く浸かると、かえって肌の油分膜を洗い流して乾燥を悪化させる恐れがあります。

ぬるま湯で短く洗い、刺激の強い洗浄剤は避けた方が良いです。

シャワーの後もこすらず、軽く叩くように水気を取ってから、すぐ保湿剤を塗りましょう。

 

この冬、かゆみで悩んでいる方は保湿剤を塗るだけではなく、体内の気血・津液、五臓六腑の内部的なバランスが崩れないように鍼灸の施術を受けてみてください。

 

神戸東洋医療学院付属治療院

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健康長寿の秘訣は、お灸

みなさん、「結核・呼吸器感染症予防週間」というのをご存じでしょうか?

 

毎年9月24日から30日までを「結核・呼吸器感染症予防週間」として、地方自治体や関係団体の協力を得て、厚生労働省が結核や呼吸器感染症の予防に関する普及啓発を行っています。

これは、厚生労働省が結核の予防対策を推進する目的で1949年に定めた「結核予防週間」に、呼吸器感染症予防対策を追加し、2024年に名称変更をしたものです。

 

結核という病気は古いものと思われている方も多いと思います。

しかし、結核は古くて新しい感染症と言われ、今なお、年間10,000人以上の新しい患者が発生し、1,400人以上が命を落としている日本の主要な感染症です。新登録結核患者の7割が60歳以上で、コロナなどの感染症とともに注意が必要な病です。

 

結核は、結核菌による感染症です。

主に肺に影響を及ぼしますが、全身の臓器にも感染する可能性があります。

結核は、保菌者の咳やくしゃみなどで空気中にまき散らされた飛沫を吸い込むことで感染します。感染しても発症しない場合もありますが、約10%から20%の人が発病します。

現在、結核は治療可能な病気であり、抗生物質による治療が一般的です。

 

実は、この結核の治療に有効とされているのが、お灸です。

 

 

昭和初期、結核に効果のある薬はありませんでした。

その頃、九州帝国大学医学部で灸の研究に取り組んでいた医師がいました。原志免太郎(はらしめたろう)医師です。

1929年、結核に感染したウサギにお灸をすえたら抵抗力が増すことを突き止めた論文を発表し、日本で初めてお灸の研究で博士号を取得しました。

 

原博士の論文では、下記の内容が発表されています。

 

① お灸をした後の白血球の増加が免疫力を向上させ、病気予防に有益であること

② 結核感染させる前からお灸をしていた方が良好な結果を示したこと

 

原博士は長寿でも知られており、104歳まで医師として患者を診察し、108歳で死去しました。

健康を保つため、毎日の足三里へのお灸を欠かさなかったそうです。

 

10月になり、秋の風の涼しさを感じるようになりました。そろそろ夏の疲れが出始めるころです。

 

免疫力を向上させて感染症を予防し、健康を保つためご自宅でできる毎日のセルフケアとしてお灸をしてみてください。

また、ご自宅ではできない灸施術を受けに、ぜひ鍼灸院へお越しいただければと思います。

 

 

神戸東洋医療学院付属治療院

田中 里佳

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座りすぎ!

朝晩少し涼しくなって来ましたが、日中はまだまだ暑い日が続いています。

皆さんお元気でお過ごしでしょうか?

 

ところで、皆さんは映画『国宝』を観られましたか?私は先日、観に行ってきました。

とても素敵でいい映画でしたが、上映時間が約3時間という長時間だったので身体が・・・

映画を観終わり立とうとすると、身体が固まって暫く動けませんでした(笑)

長時間座っていると、身体が硬く固まってしまうことを実感した一日でした。

今回の題名にあるように「座りすぎ」は身体に良くないですね。

 

同じ姿勢でいる時間が長くなると、健康に害を及ぼすことがあります。

そのことについて、厚生労働省のホームページに「座位行動」として紹介されています。

座位行動とは、座っていたり、横になっている状態のことです。

寝ていない時間の大半は座位行動を行っているのですが、この時間があまりにも長いと、健康問題が発生することが記されています。

 

そこで注目したいのが、調査によると日本人の平日の総座位時間は1日7時間であるということです。

世界20カ国(アメリカ、中国、インド、カナダなど)のなかでも、一番長いという研究結果でした。

これは、映画『国宝』の2倍以上の時間座っているということになります。日本人は座りすぎですね!

 

最近、この「座位行動」による健康リスクについて多く指摘されています。

長時間座り続けていると、全身の最も大きな筋肉である太ももや、「第二の心臓」とも言われるふくらはぎの筋肉が働かないので、筋肉量の低下や血流の低下を招きます。

血液を循環させるときには、体の骨格筋もポンプのような役割をして心臓に血液を戻す手助けをしています。

しかし座っている時間が長いと、その役割を充分にできないため、心臓に負荷が多くかかります。

その結果、長年の負担によって心疾患につながってしまいます。

 

また、体の筋肉を充分に使わないために、血中の脂質代謝が低下して中性脂肪が増加するといわれています。

燃焼するカロリーも少なく、肥満のリスクも高まります。

ほかにも、生活習慣病や骨粗鬆症などのリスクが高まることや、認知機能の低下、メンタルヘルスにも悪影響を与える要因となるようです。

コロナ禍から在宅勤務が増え、仕事中の身体活動が減っていることも懸念されています。

1日8時間以上座っている人は3時間未満の人と比べて、死亡リスクが1.2倍になるという研究結果も出ています。

 

この悪影響は、週末に運動する程度だけでは打ち消すことはできないようです。

座位に限らず長時間同じ姿勢でいることは、たとえどんなにいい姿勢だったとしても好ましくなく、30分~1時間ごとに体操やストレッチなど数分間だけでも身体を動かすことが大切になってきます。

「座りすぎ」を防ぐ一番のポイントは“小まめに動くこと”なのです!

 

テレビを見ている時でもCMになったら立ち上がったり身体を動かし、スマホを見ている時でも時々首肩を回したりするなど、小まめに動いてください。

映画鑑賞中などで立ち上がったり歩いたりできない場合には、足首を動かしたり、座る姿勢を少し変えたりすることでも予防はできます。

 

 

皆さんも小まめに動くことを意識して、くれぐれも座りすぎには注意してください。

注意していても、身体が硬くなって辛いときは、鍼灸治療で身体のリセットをしませんか。

スタッフ一同お待ちしております。

 

 

神戸東洋医療学院付属治療院

井上 博之

 

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四苦八苦 ~苦楽とともに~

今年の夏は35度を超える猛暑日が連日続きました。

7月30日は丹波市で国内最高の41.2度が観測され、その後8月5日には、群馬県伊勢崎市で41.8度に更新されています。
また、わずか20日間程の空梅雨で、水不足が深刻化する中、各地方で線状降水帯による浸水被害が次々に報告される状況です。

昨年からの令和の米騒動に加え、こうした異常気象は今後も私たちの食生活に大きな影響を与えそうです。

夏を乗り切ることに「四苦八苦」しながら、「四苦八苦」について書いてみたいと思います。

 

「四苦八苦」とは、大変な苦労をする意味で用いられる四字熟語です。

「四苦」には「生まれ生きること」、「老いること」、「病気になること」、「必ず命尽きること」の、生まれながらに与えられた「苦」であるといわれています。

「八苦」は分かりやすくいうと、様々な感情から生まれる「苦」です。

私が耳にしたのは、それぞれに与えられた「四苦」に対し、受け止める気持ちによって「苦」が倍になるということでした。

 

東洋医学では七情(喜・怒・憂・思・悲・怖・驚)の感情が過剰になると、臓腑に影響を及ぼすと考えられています。
それぞれの感情をコントロールすることは難しいものです。

しかしながら、「四苦」の局面に立って、うまく感情をコントロールができたら「四苦」が「八苦」になることはなく、いつまでも健康を維持できる可能性が高まります!

人は、生まれてからは誰かの力を借りながら成長しはじめます。
一年また一年と、その過程を楽しみながら生きることができれば、「苦」は遠ざけることができます。

しかし、ただ生きることが容易ではないと気付かされます。
健康でいることが当たり前ではないと思い始める頃には、「老」「病」「命の限り」について考える機会が増え、

それらを受け止める、受け入れる心の準備を求められる時期が、それぞれにやってきます。

 

今、何か不安に感じることがあれば「楽しいこと」を何か1つ見つけてみましょう。
不安を楽しみで上書きしましょう。
安心の日々なら「笑顔」で過ごしましょう。
自分も周囲の人も健康な日々がより続きます。

今、楽しいと思える時間を増やして、心身ともに元気に過ごせますように♪

神戸東洋医療学院付属治療院

藤岡 友子

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