冬とかゆみ

冬になると、冷たい風や室内の暖房によって肌が乾燥しやすくなり、それによってかゆみがひどくなることが多いです。

東洋医学では、このような症状を単なる皮膚の問題だけではなく、私たちの体の気血・津液のバランスと五臓六腑機能のバランスが崩れているとみています。

今回は東洋医学的にかゆみをどう考えているかについてお話しします。

 

<東洋医学的な原因>

① 肺の乾燥

東洋医学では、肺は皮膚と毛を司り、体内の津液を肌の表面に送り、しっとり感を維持させます。

冬場に乾燥した気である「燥邪(そうじゃ)」が強くなると肺が乾燥し、その結果、肌が荒れて引っ張られ、かゆみが起こりやすくなります。

これを「肺燥」といい、症状としては、乾燥した咳、喉の渇き、鼻の中の乾燥や皮膚の乾燥などです。

さらに皮膚の乾燥が進むと、角質が白く粉を吹いたような状態になります。

 

② 「血虚(けっきょ)」による肌の養不足

皮膚は、血液の栄養を通じて潤いを保ちます。

しかし、冬場の気温が低く、血行が悪くなったり、体質的に「血虚」(血液の栄養が不足している状態)の場合、皮膚が割れやすく、かゆみがひどくなることがあります。

特徴は、長く続く慢性的なかゆみ、夜間のかゆみ、皮膚のくすみ、手足の冷え症などの症状です。

 

③ 風と乾燥が結びついた風燥(ふうそう)」

風は揺らして動く性質である「風邪(ふうじゃ)」。乾燥は、水分を乾かし皮膚や粘膜を傷つける性質である「乾邪(かんじゃ)」です。

冷たい風邪と、乾邪が結合した「風燥」の状態になると、体の水分を奪い、肌の表面に刺激を与えかゆみがひどくなります。

皮膚に発疹や赤い斑点ができやすいのもこのためです。

 

<東洋医学的な治療と、気を付ける習慣>

① 肺の乾燥によるもの

肺の乾燥を取り除くために、肺を潤すことを治療原則とします。

肺を潤す食べ物としては梨、蜂蜜、梅などがおすすめです。

避けるべき習慣としては、過度な暖房、辛い食べ物や揚げ物、飲酒、喫煙です。

 

② 血虚によるもの

この場合は血と気(エネルギー)を補い、循環を良くさせる治療を基本とします。

血を補う食べものはレバー、赤身の肉、黒豆、ほうれん草、トマトなどがあります。

気を付ける習慣は、過度なストレス、過労、長時間の同じ姿勢、睡眠不足です。

 

③ 風燥によるもの

風燥は津液が消耗されている状態なので、燥邪を取り除き、体内に不足している津液(体液、水分)を補うことを目指します。

津液を補える食べ物は、熟した梨、銀杏の実、蜂蜜、クコの実、大根などです。

日常生活中では白湯をこまめに飲むこと。また、部屋の湿度を適切に保ち、冷たい風に長時間当たらないように気を付けましょう。

 

上記以外にも、特にかゆみが強い方は、単に「水分を満たすこと」ではなく、「水分を守る」ことが大事です。

保湿剤を選ぶ時は油分が十分なクリームや軟膏タイプがより良いです。

特に入浴後3分以内に保湿剤を塗布し、角質が固く乾燥した部位はクリーム保湿後、オイルやバーム状の製品をもう一度塗り重ねて保護膜を作れば、水分保持力が高くなります。

入浴は 熱いお湯に長く浸かると、かえって肌の油分膜を洗い流して乾燥を悪化させる恐れがあります。

ぬるま湯で短く洗い、刺激の強い洗浄剤は避けた方が良いです。

シャワーの後もこすらず、軽く叩くように水気を取ってから、すぐ保湿剤を塗りましょう。

 

この冬、かゆみで悩んでいる方は保湿剤を塗るだけではなく、体内の気血・津液、五臓六腑の内部的なバランスが崩れないように鍼灸の施術を受けてみてください。

 

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鼻水でも鍼灸?

目・口・耳と、顔の器官にまつわる話しで続いていますので、今回は鼻にまつわる内容をお伝えしたいと思います。

 

鍼灸院には、鼻の症状を訴えて来院される方も少なくはありません。

花粉症などのアレルギー、鼻づまり、鼻水など。時には嗅覚障害の方もいらっしゃいます。

上記の原因として最も多いのは、炎症反応によるものです。

風邪などによるウイルスなどの感染により、鼻腔内に炎症が起こります。

粘膜が腫れるため空気の通る隙間が狭くなり、鼻づまりが起こりやすくなります。

 

鼻水が多く出る原因は、体内に侵入したウイルスやアレルギー物質を体外に排出する働きのためです。

最初は水っぽいですが、長引いたり悪化すると、色の濃い粘り気のある鼻水になります。

ひどいと鼻腔のさらに奥にある副鼻腔に膿が溜まる蓄膿症になってしまいます。

 

風邪でも一時的な嗅覚障害が発生することがあります。

においは、鼻の奥にある粘膜がセンサーとなり、嗅細胞から嗅神経を通じて大脳に伝達されることで感知されます。

風邪による嗅覚障害は、その粘膜の炎症により細胞や神経の伝達機能が低下してしまうことで発生します。

また、嗅神経は、12対ある脳神経の中で最も脳に近い部分から分岐しています。

脳へのダメージをいち早く回避するためにも、あえて嗅神経の機能を低下させるという防御反応によるものでもあるそうです。

 

これら、ウイルスやアレルギー性による鼻水・鼻づまりの改善には、抗ウイルス薬の服用や点鼻薬が一般的です。

しかしながら、鍼灸院にそのような症状で来られるのはなぜかというと、ツボの刺激によって改善が期待されるためです。

 

よく使われるツボの一つに、小鼻の横のくぼんだ箇所にある「迎香(げいこう)」があります。

鼻腔が炎症を起こすと、このツボ周囲が浮腫んだような状態になります。

特に粘り気のある鼻水が出る場合は、体内に熱がこもっている状態のため、この浮腫みを取る施術が効果的です。

 

ではサラサラと水っぽい鼻水の場合はどうでしょう。風邪ではないはずなのによく出る方も多いと思います。

これは、体の冷えによるものです。

体内の水分代謝がうまくいっていないこと(水滞)が原因で、余分な水分が鼻などからあふれ出ている状態です。

水分をうまく排出するために、体を温めて巡りをよくさせることが大切になります。

寒さだけではなく、胃腸の働きが弱くなることで、水分や老廃物た溜まり、鼻に影響することもあります。

冷たいものを摂った場合も胃が冷えて水分が体内に滞りがちですが、脂っこいものや甘いものを摂り過ぎた場合も注意が必要です。

この季節は冷えやウイルスによるものだけではなく、乾燥による粘膜のダメージも原因なので、保温・加湿も大切です。

鍼やお灸により、様々な鼻症状を改善へと導くお手伝いが出来るかと思います。

鼻がよく利く鍼灸師にぜひ出会えることを願っております。

 

 

 

 

 

 

神戸東洋医療学院付属治療院

池邉 由実

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耳つぼマッサージでストレス低減

わたしは、神戸東洋医療学院以外でも講義をさせていただく機会があります。

2025年5月25日には、北海道札幌視覚支援学校附属理療研修センターにおいて「耳鍼の概要と治療の実際」と題して講義をさせていただきました。

また9月23日には、広島県にある朝日医療専門学校 広島校にて同窓会セミナーが開催され、耳鍼入門セミナーの講義と実技をさせていただきました。

どちらも実技室が満員の状態で、若い先生が多く、やりがいを感じました。

 

わたしの耳鍼をテーマにした講義は、どちらも同じ形式です。

まず、フランスのポール・ノジェ先生が耳鍼を開発したエピソードを紹介し、フランス式耳鍼と、中国式耳鍼の違いを歴史的に説明させていただいております。

フランスのポール・ノジェ先生は、整形外科医でした。

ある日、坐骨神経痛で痛みがあった患者さんが、突然治っていました。そして、耳にやけどの後があります。

患者さんに聞いてみると、民間療法で耳をわざとやけどさせる焼灼療法を受けたことで腰痛・坐骨神経痛が改善したとのことでした。

 

ノジェ先生は、この民間療法をしていた女性に会いに行き、治療法を学びました。さらに、鍼をちょうど習っていたので、刺すと同じ効果が出ました。

その後、耳は赤ちゃんが子宮にいるのと似た状態で、全身が反映していることに気づきました。

そこから、ポール・ノジェ先生の耳介療法(アウリキュロセラピ―)がはじまりました。

 

わたしは、1995年頃から中国式耳鍼を学び、2013年にはポール・ノジェ先生の後継者であるラファエル・ノジェ先生のフランス式耳鍼のセミナーを受けることができ、耳鍼を習得してきました。

 

わたしは、どこで講義する際も、腰痛や肩こりや膝痛の方に実際に鍼を刺して、痛みやコリの軽減を経験していただきます。

ポール・ノジェ先生が最初に腰痛・坐骨神経痛を耳鍼で治療したように、耳鍼は痛みの治療が一番得意だという実感があります。

耳鍼を効かせるには多くの細かい技術的なコツがありますが、そのコツも全てお伝えしています。

 

現在、西洋医学の世界では、ニューロモデュレーション神経調節法という電気をかける治療法が流行していますが、ニューロモデュレーションの一つとして「耳介迷走神経刺激(taVNS)」があります。

耳のくぼみの皮膚の部分には迷走神経という神経が分布しています。

耳のくぼみの皮膚の部分に電気刺激をすることで、慢性痛や、うつ病、脳卒中などの症状を緩和しています。

 

一般の方にお勧めしているのは、耳のマッサージです。

耳をマッサージすると、ある程度、迷走神経を刺激する効果があります。

 

耳と迷走神経のつながりは、わたしは耳掃除をした時に一番実感できます。

わたしは耳かきで耳掃除すると、必ず咳が出るのですが、これはアーノルド神経反射という正式な医学用語になっています。

調べると、アーノルド神経反射によって耳かきすると咳が出る人の割合は、人口の2%から3%だそうです。自分が耳かきすると必ず咳が出るので、人間は全員がそういうものだと思い込んでいました。

 

このアーノルド神経反射を勉強した直後に、感染症の後遺症で咳が止まらないという方の御相談を受けました。その際に、耳に鍼をして即座に咳が止まった経験があり、感動したことがあります。

やはり、耳は迷走神経を通じて、呼吸器とつながっているのです。

 

わたしは、毎日のように自分の耳に鍼をしています。

耳に鍼をすると、ボーっとした感覚が出て、かなりストレス低減効果が高いと実感しています。

ぜひ、耳マッサージなどセルフケアに利用してみてください。

 

 

 

 

神戸東洋医療学院 付属治療院

早川 敏弘

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あなたは知らない、虫歯の歯なし(はなし)

今回は、11月8日「いい歯の日」にちなみ、最新の虫歯発生事情についてご紹介します。

 

最近、歯科医師である小峰一雄先生の御著書を拝読し、虫歯の原因には日本で常識化している説以外に、アメリカ説やヨーロッパ説と、違うものがあることを知りました。

私たちがよく知っている虫歯になる原因は、食事で摂取した糖質が歯に付着し、そこに口腔内の細菌がくっつくと発酵し、酸が作られます。

その酸が歯の表面を溶かし、そこから虫歯菌が入り、虫歯が奥に進行していくという説です。

 

そのため日本での虫歯予防は、歯に付着した糖質を歯磨きで取り除くか、口腔洗浄剤で口の中の細菌を減らせばよいということになっています。

 

しかし、この説には矛盾があります。

虫歯は、糖が付着するはずのない歯の奥から進行するケースがあること。

また、しっかり歯磨きをしているにも関わらず虫歯になる人や、逆に一切歯磨きをしていないにも関わらず虫歯にならない人がいる、などです。

 

そこで、アメリカのロマリンダ大学が発表した説は、次のようなものです。

歯の内部から口腔内に向かって、リンパ液(間質液)が流れています。

そのリンパ液が、歯の隅々まで栄養を与えたり、ひびを修復したり、歯をクリーニングし白く保ったりする役割を果たしています。

実際、リンパ液が歯の中を流れる動画があります。

前述のように、正常時には、歯の奥から歯の表面に流れ出てくるリンパ液ですが、いくつかの理由でこの流れが逆行することがわかっています。

この現象により、歯の表面にあった虫歯菌はリンパ液の流れに乗り、歯の奥へと侵入し、虫歯を形成してしまう、というものです。

 

次に、歯のリンパ液の逆流をもたらす原因を述べます。

①砂糖の摂取 

② ストレス  

③運動不足 

④ビタミン・ミネラル不足  

⑤薬剤の服用

 

紙面も限られますので、①と②だけ説明を加えます。

 

まず、砂糖の摂取により虫歯になる理由ですが、急激に血糖値が上がる体質の人は歯の内部のリンパ液が逆流し、虫歯菌を内部に吸い込むのです。

この説では、歯の表面には虫歯は見当たらないのに、奥から虫歯が広がってしまう現象を説明できます。

 

つぎに、ストレスにより虫歯が発生する理由ですが、やはり歯のリンパ液の形態により自浄作用が低下し、虫歯になりやすくなるというものです。

これでいえるのは、糖がなくても虫歯になるということです。

 

では、ヨーロッパ説です。

アメリカ説である、歯の内部のリンパ液の流れが存在していることをベースにしています。

ただし、アメリカ説と異なるのは、虫歯になるのはリンパ液が酸性に傾いているとき、というものです。

 

リンパ液が酸性に傾くと、歯のミネラル分が溶け出し、中和しようとする緩衝作用が働きます。そのミネラルが溶け出したところに、空洞が生まれ、そこに細菌が入り込むことで虫歯を発症するというものです。

ヨーロッパの歯科医院のホームページでは「虫歯は歯磨きでは予防できません」や「6か月に一度、唾液pH(ペーハー)の測定をしています」というような文言を多くみかけます。

ドイツの論文では、唾液のpHが7.5以上のアルカリ状態の人には虫歯が一本もなく、逆に酸性のpH 6.5以下では虫歯がない人はいなかった、とあります。

 

そんな唾液のpHを、アルカリ性・酸性に傾ける原因は何でしょうか。

日本やアメリカではまだ知られていませんが、ヨーロッパでは食事内容と唾液pHは、相関性が高いという認識が広まっています。

このヨーロッパ理論であれば、歯の平らな表面や歯の先端に虫歯ができることも説明可能です。

それに加え、このヨーロッパ理論は歯周病とも深く関連しています。

 

唾液のpHを酸性にする原因は、以下のようなものがあります。

① 酸性食品の摂取  

② ストレス  

③ 乳酸を発生させる運動や労働  

④ 薬剤の服用  

⑤ 大量の紫外線照射  などです。

 

さらに詳細をお知りになりたい方は、小峰先生の御著書をお読みください。

もしくは、施術中にお尋ねいただければこの10倍の内容をお話しします。

 

 

冗談はさておき、鍼灸院には、歯の痛みを訴え来院される方が時々います。

当然、歯の痛みですので、まずは歯科医院を受診されるのですが、歯には何の問題もなく、肩こりが原因ですよと言われ、鍼灸施術を受けに来られるのです。

特に首や肩がこりすぎると、口腔内の血流が悪くなり、痛みを発症することがあります。

そのため首肩こりが軽減すると、歯の痛みは速やかに消失することがほとんどです。

ですので、このような症状の際は、鍼灸施術をお受けいただくことをお勧めします。

 

食欲の秋に関わらず、いつまでも健康な食事を摂れるように、歯を健康に保ちたいものですね。

 

 

 

神戸東洋医療学院 付属治療院

川上 靖

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コンタクトレンズの話

10月10日は目の愛護デーです。「10 10」を横に倒して並べると目と眉毛に見えることから、この日に定められたそうです。

 

わたしは鍼灸師になる前、眼科病棟の看護師でした。

どんな病気でも言えることですが、自分で防げるものと防げないものがあります。

その中でも、わたしが自分で防げる病気だと思っているコンタクトレンズ(以下コンタクト)の間違った取り扱いによる、

「アカントアメーバ角膜炎」について紹介します。

 

「アカントアメーバ角膜炎」とは、アカントアメーバという微生物が起こす角膜の感染症です。

多くの感染者はソフトコンタクトユーザーであり、痛みが強い症状があるのが特徴です。

 

 

まずコンタクトについて簡単に説明します。

コンタクトは簡単に分けてハードとソフトがあります。質感が硬いものと柔らかいものというイメージです。その中でもソフトコンタクトには1day(ワンデー)や2week(2ウィーク)といった開封後の使用期限がついた、便利な使い捨てもあります。

 

例えば、ワンデーは、朝に開封してコンタクトを装着→夜外して破棄。翌朝また新しいものを開封して装着→夜外して破棄という1日限りの使い捨てです。

一方2ウィークは、朝コンタクトを装着→夜外してコンタクトを洗浄してから、保存ケースに専用の保存液を充填しそこに浸して保存。

翌朝保存ケースから出してコンタクト装着→保存ケースを洗浄して乾燥→夜コンタクトを外したらそれを洗浄し新たな保存液を充填した保存ケースに保存。

これを2週間繰り返したら古いコンタクトは破棄し新しいものを使い始めるという、一連の作業を繰り返します。

 

 

ところで、「アカントアメーバ」とは、土、泥水、水道水、どこにでも存在する微生物です。そして常在菌や細菌を餌に増殖します。

通常は我々の免疫システムで多少目に付着しても感染症にはなりません。

しかし、主にソフトコンタクトの間違った取り扱いによって、アカントアメーバ角膜炎に罹患する条件が揃ってしまうことがあります。

 

では条件とは?

「目の表面(角膜)が荒れて免疫力の低下した目に、大増殖したアメーバが付着したコンタクトを装着した」です。

角膜が荒れるには色々な理由がありますが、コンタクトの場合では使用期限の切れたものを使い続けることが原因にもなります。

 

そもそもアメーバはどこから来てなぜ大増殖するのでしょう?

それは、まず保存液に水道水などからアメーバが入り込み、更に餌となる目や瞼の周りにいる常在菌が入り込むことでアメーバが保存液の中で増殖します。

つまり、間違った取り扱いで、目や瞼の常在菌がついたコンタクトをアメーバ入りの保存液に浸し、保存液の中でアメーバに餌をあげて増やしていることになります。そして、更にその保存液を交換せず同じものを何度も使うと、アメーバは大増殖します。

そこに浸されたコンタクトはアメーバまみれ、それを目に装着すると大量のアメーバが目に付着し、アカントアメーバ角膜炎に繋がってしまいます。

怖いですね。

 

 

では、アカントアメーバ角膜炎にならないためにはどうすれば良いでしょうか?

それは、コンタクトを外した後の正しい取り扱いをするだけで良いのです。

 

①手を石鹸で洗う

②コンタクトを外して洗浄液で擦り洗う

③毎回新しい保存液に浸す

④保存ケースは毎回洗浄して乾かす

⑤眼科で定期チェックを受ける 

 

これが基本で大切で全てです。そしてもちろん、期限のあるワンデーや2ウィークなどは期限を守って使う、これが目を守ることになります。

 

次に、眼科の現場から、アカントアメーバ角膜炎になった後のお話です。

想像すると痛いです。

 

アカントアメーバ角膜炎には特効薬はありません。

そのため、治療経過は長く、入院が必要な場合があります。治療も「角膜掻爬(そうは)」と、頻回且つ何種類もの点眼や軟膏、そして必要時には点滴をします。

 

角膜掻爬とは、角膜のアメーバの病巣のところ、つまり目の表面の膜を器具でガリガリ削る処置です。ほとんどの人は毎日診察が恐怖で、処置の後は痛み止めを飲んでも痛くて泣いている人もいます。

角膜は再生能力がありアメーバもしつこいため、入院して毎日角膜掻爬が必要です。

つまり毎日、目の表面をガリガリ削られるわけです。

それだけでは済みません。その後も容赦なく頻回の点眼、消毒薬を薄めたものも点眼します、とてもしみます、痛いです。後悔します。

そして重症になると、視力が落ちます。コンタクトやメガネで補正できない視力になることもあります。

コンタクトを正しく取り扱うだけで、こんな辛いことは防げるのです。

コンタクトは本来QOLの上がる素晴らしいものです。正しく取り扱うだけで良いのです。

 

目の愛護デーをきっかけに、きちんと取り扱えている方は自分を褒め、冷や汗が出た方は取り扱い方法を見直し、

自分で防げる病気であるアカントアメーバ角膜炎にならないで欲しいなと願っています。

 

 

 

神戸東洋医療学院 付属治療院

神沢 奈帆

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