胃腸を労わる

皆さんの胃腸の調子はいかがですか。

私ごとですが、最近食べ過ぎているなと思うことが増えてきました。

食事を進めていると食べ終わるころには満腹感で満たされると同時に胃の辺りが詰まった感覚です。お腹いっぱい食事ができることはとても幸せなことですが、これが続くとかなり胃腸に負担をかけているなと自覚しています。

近年は胃腸の健康が全身の健康につながると言われています。

今回は、胃腸にかける負担から食事の改善策を考え「胃腸を労わる」気持ちを持てるよう自ら指南してみようと思います。

 

その前に・・・

食べ過ぎたな~と思いながら無意識にみぞおち(上腹部の中心で凹みがある)辺りを擦ることがあります。

満腹を表す仕草ですね。

その擦った手の下には「不容(ふよう)」、「承満(しょうまん)」という胃経に属するツボあります。「不容」は胃の上部に位置し、その下方1寸(3cm)に「承満」があります。

胃の容量が一杯(限界)で、食べ物で充満している様子を表し名付けられたそうです。

いずれも胃を調整するツボなので、擦るだけでも負担を軽減してくれます。

 

 

 

胃腸は、主に食事を消化吸収し不要なものを排泄するという活動を行います。

まず最初に、その胃腸にかかる負担内容を考えてみました。

 ・食後36時間かけて消化吸収し続ける

 ・腹78分の量でないと、消化時間がかかり過ぎる

 ・極端な甘い・辛い・酸っぱい・塩辛いものは、胃の粘膜が傷つく刺激物になる

 ・冷たいものを食べると、胃腸も冷えて活動が弱まる

 ・油の多い食事は、分解時間がかかる

 ・アルコール等の嗜好品は、消化管粘膜が弱る

 ・便秘は、腸内環境の悪化を招く

 

 

これらのことから、負担を少しでも軽減するための方法をご紹介します。

 ・130回程噛み、ゆっくり食べる

 ・噛む時に、唾液(消化酵素)を混ぜる

 ・濃い味など刺激物は避け、適量にする

 ・冷たいものは控え、口の中で温めるように噛む

 ・肉や油の消化を促す大根おろし・しょうが・玉ねぎなどを一緒に食べる

 ・蒸す・煮る・ゆでる調理法を選ぶ

 ・胃腸に休息(空腹)時間を作る

 ・就寝3時間前には食事を済ませる

 ・111.5リットルの水分を摂る

 ・ストレスで自律神経が乱れると、胃腸の蠕動運動や胃酸分泌に影響することを知っておく

 

 

他にも胃腸のためにできることは色々とあると思いますが、いつまでも胃腸が元気に活動してくれるように、食事を摂ることと胃腸を休ませる意識をもつことから始めようと思います!! 

 

皆さんも胃腸の疲れを感じたら鍼灸師へお伝えください。一緒に胃腸を労わりましょう。

食事は美味しく楽しくエナジーチャージしてくださいね♪

 

神戸東洋医療学院付属治療院 藤岡友子

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主心

先日、第32回はり師・きゅう師国家試験が行われました。

国家試験は、はり師ときゅう師に分かれていますが、その両方を取得する人が多いので鍼灸師と呼ばれています。

この試験に合格すると、新たな鍼灸師が誕生します。

 

 

『武藝武術も第二のさたよ

 とかく主心がおもじやもの

 主心なければ明き屋おなじ

 きつね狸きも入りかわる』

 

これは、江戸時代の文人画家である池大雅(いけのたいが)の「葛の葉図」に記されている、江戸中期の禅僧である白隠慧鶴(はくいんえかく)の書です。

池大雅の「葛の葉図」はお多福のような顔をした可愛らしい子供が描かれているのですが、足元を見ると服の裾から毛深い尻尾が見えており、実は子供は狸が化けたものという図です。

 

書の意味は「武藝武術に長けようとも主心(臍の下の気海丹田にあるとされる真実の心)がなければ、空き家も同然だ」です。

気海丹田は、下腹部、ツボの気海(きかい)~関元(かんげん)あたりを指します。

 

 

私が国家試験を受験したのは数年前のことになってしまいましたが、思い起こすと学生1年目の実技の授業で、鍼の打ち方やお灸の仕方を学びました。

鍼を持つ指の使い方はもちろんのこと、その姿勢についても教わり、崩れた姿勢では、真っすぐに鍼を打つことは難しく、鍼が途中で曲がってしまったり、身体に入っていかなかったりします。

また、鍼灸師の体にも負担がかかります。良い姿勢は自分の臍の中心が打ちたい場所に対して真っすぐ向いているか。

そして、いかに打つ側が楽な姿勢であるかが大事だと教わりました。

 

白隠慧鶴は、鍼灸師の理を唱えたわけではありませんが、鍼を打つ姿勢や患者さんとの向き合い方について相通じるところがあるのではないかと思います。

 

 

気海は全身の気の病を治療できるツボともいわれ、関元は元気の源だとされ、いずれも気力を整えるのに良いツボです。

気海丹田に気力を充実させ、邪気を吹き飛ばし、健康な1年を過ごしましょう!!

ご自宅で、お灸をされるのも良いと思います。

 

 

☆気海:へそから指2本分下にあります。

     気の海と言われ、全身の気の病を治療できると言われています。

☆関元:へそから指4本分下にあります。

     丹田と呼ばれることもあります。元気を蔵します。

 

 

神戸東洋医療学院 付属治療院 田中 里佳

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冬の紫外線について

今回は最近よく耳にする、冬の紫外線についてお話していきたいと思います。

気象庁が定めるUVインデックス指数という数値をご存じでしょうか?

紫外線が人体に及ぼす影響度を示す数値が3以上は日差しをよけ、8以上は外出を控えるといったものになります。

 

神戸では7~8月がピークで、ここ数年で最も数値が高かったのが2020年8月の.1、10月~2月の平均はここ5年で2.4程度という低めの数値でした。

 

数値が低いにもかかわらず、なぜ冬の紫外線が騒がれるのでしょうか?

 

冬は空気の乾燥や、室内の暖房器具の影響によりお肌がとても乾燥しやすく敏感になりやすくなっています。

そのため、紫外線の影響を直に受けやすいとされているそうです。

つまり乾燥が1番の敵ということですね。

 

 

では、肌機能が低下しているときの紫外線の影響ってどんなものでしょうか?

 

 ①お肌の乾燥を促し、表面がかさかさになり荒れやすくなる。

 ②シワ、シミ、炎症、老化がすすむ。

 ③乾燥するとバリア機能が低下し、ターンオーバーが乱れる。その結果メラニン色素を含む角質が肌に残り、シミになる。

 

乾燥って恐ろしいですね。

 

 

東洋医学的には、シワは胃気の低下と関わりが深いといわれています。

シワにお悩みの方はお顔にある胃のツボをご紹介します。

瞳の中央からおろした線と小鼻の横を結んだところにある巨髎(こりょう)というツボを、10秒ほど指でほぐしましょう。

血流が良くなり筋肉がほぐれることで、ほうれい線のシワを薄くしたり、むくみもすっきりしてきます。

 

また体に必要な栄養素でいえば、ビタミンB6やB2がターンオーバーの正常化を促進し、細胞の新陳代謝を助けるカリウムが有効とされています。

納豆や卵、大豆、カツオ、マグロ、アボガドなどです。

 

 

 

 

新陳代謝を高めるといえば、15分くらいの汗が出る軽いジョギングもおすすめです

お肌の乾燥を防ぐために、保湿したり、日焼け止めをぬって、紫外線対策していきましょう。

 

 

 

 

 

神戸東洋医療学院付属治療院

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広島県福山市で耳鍼の講演をおこないました

2023年10月1日に、広島県の福山地区鍼灸師会さまにお招きいただき、「耳鍼治療の実際」と題して、講義と実技を行いました。

広島県・福山市を訪れるのは初めてです。崖の上のポニョの映画のモデルとなった「鞆の浦(とものうら)」があり、広島市と岡山市の中間に位置し、尾道市のお隣りです。

13時30分からの講演ですが、10時30分にJR福山駅に着き、会場を確認しました。会場前にポスターが貼ってあり、2025年に福山では「世界バラ会議」が開催されるそうです。

「バラの町・福山」という言葉に魅かれて、歩いて10分ほどの「ばら公園」に歩いてみました。

途中で、美しい図書館と公園があり、そこではイベントが開催されたり、隣には原爆慰霊碑があったので手を合わせてきました。

ばら公園に向かう途中で歩いた商店街はとても素敵で、魅力的なフレンチレストランやベトナム料理店がありましたが、せっかく海の街に来たということで、海鮮丼のお店に入り、1日5食限定の「18種盛り海鮮丼」を食べました。

絶品の味なのに物凄くリーズナブルで、福山という街がものすごく好きになりました。

 

午後からは会場に戻って、講演をさせていただきました。

まずは「耳鍼の歴史」を講義します。1時間かけて、最初に覚えていただきたい耳のツボをお伝えしました。

 

休憩をはさんで、実技を行います。

「どなたでも結構ですので、動かすと痛みのある症状をすぐに耳鍼で変えるデモンストレーションをさせていただきます」とお声がけしました。

 

最初は、右肩こりの方です。これは、講義の部分でお伝えした耳穴「頚椎」という耳穴を説明させていただきながら触り、左の耳の「頚椎」に円皮鍼を刺した瞬間に、肩こりの症状がとれました。

 

次の方は、腰痛です。左右どちらも腰が痛く、後屈という動きが痛くて出来ないそうです。これも「腰骶椎」という耳穴を説明しながら触り、円皮鍼を刺した瞬間に、痛みがマシになり、後屈できるようになりました。

講演会の参加者の皆様はベテランの鍼灸師の先生方なので、ここで左右の耳の使い方などのご質問があり、熱の入った議論となりました。

 

3人目のデモンストレーションのモデルは、左股関節痛です。

これは、少し問診しただけで、かなり重症なのが分かりました。正直、「これは難しいぞ」と思いつつ、同時にうれしくなりました。この方の症状は、普通に1時間の治療時間をかけて体の鍼を使っても、1回で効果を出せるかどうかわからないというレベルの、難易度の高い症状だったからです。

わたしの中では「耳鍼」を一番よく使うのは、このような「本当に難しい、難治の患者さん」という位置づけです。耳鍼を本当に使いたくなる難易度の方が、偶然にもモデルとなってくれたので、うれしくなったのです。

耳穴を触ると、この方も左耳の「腰骶椎」に反応があり、そこに7mmの短鍼を刺しました。股関節を痛い方向に曲げてもらい、「どうですか?」と声をかけても「全く変わらない」とのことでした。全く変わらないまま耳穴「腰骶椎」に8本の短鍼を刺します。

8本目の鍼で、ようやく「股関節はなんだか、わからなくなってきた。その代わりに腰が気になる」とおっしゃいます。

続いて左耳の「腎」という耳穴を触りました。ここは、経験上、難治性腰痛の耳穴の反応が出やすいからです。

立った姿勢の状態で、左耳の「腎」に刺すには、鍼は下から上の方向に刺すことになります。しかも目で見えない位置に耳穴があります。

角度と場所だけ、何度も確認して、左手で短鍼を持ち、これ以上ないくらいに集中した状態で9本目の短鍼を耳穴「腎」に刺しました。刺した途端に、腰と股関節の痛みがかなり軽減したと答えていただけました。

本当に良かったです。

このデモンストレーションから会場の雰囲気もさらに変わり、ものすごく活発に質疑応答も行われ、充実した講演会となり、時間も延長して終了となりました。

 

2023年11月19日には、神戸東洋医療学院の教室を会場として、このような短鍼の使い方のセミナーを行います。

耳鍼ではなく体への鍼ですが、卒業生の方は、ぜひご参加いただけるとうれしいです。

 

神戸東洋医療学院付属治療院

早川 敏弘

 

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春とかぜ

暖かくなってきましたね、皆さんお元気ですか。今回は、春と風の話をしようと思います。

春の訪れを告げる代表として春一番があるように、春は風の季節です。春先の季節の変わり目、寒暖の差により体調を崩して風邪をひく方も多いのではないでしょうか。

『風=かぜ=風邪』

普通「風邪」と書かれていたら「かぜ」と読みますが、東洋医学の世界では「ふうじゃ」と読み、風の邪気のことを表します。

 

邪気とは、病気をもたらす気のことで、外部環境の変化からやってくる邪気のことを外邪といいます。

外邪は風邪以外にも、「寒邪(かんじゃ)」・「暑邪(しょじゃ)」・「湿邪(しつじゃ)」・「燥邪(そうじゃ)」・「火邪(かじゃ)/熱邪(ねつじゃ)」があります。

 

◎寒邪は、冬の厳しい寒さやクーラーの当たり過ぎなどの時にあらわれる邪気です。

寒邪によって引き起こされる症状としては強い寒気、頭痛、首肩の凝り痛み、関節痛、腹痛や下痢などが挙げられ、これらの症状は冷えによってさらに悪化します。

 

◎暑邪は、夏場の高温や季節に関係なく高温となるような職場や住環境などでの生活の時にあらわれる邪気です。

暑邪による症状としては高熱、顔面紅潮、口の渇き、発汗過多、だるさ、意識障害などが挙げられ、暑邪が引き起こす症状は熱中症によるものとほぼ同じだと考えられています。

 

◎湿邪は、梅雨時の湿気や通気性の悪い環境での生活の時にあらわれる邪気です。

湿邪による症状としては身体の重だるさ、頭重感、頭痛、むくみ、食欲の低下、吐気、下痢、腰痛や関節痛、湿疹などが挙げられます。湿邪による痛みの症状は雨の日や台風の接近によって悪くなりやすく、シクシクとした鈍痛として現れやすいです。

 

◎燥邪は、秋から冬にかけての乾燥した気候などの時の邪気です。

燥邪による症状としては口・喉・鼻・眼・皮膚といった身体の乾燥、乾燥した咳、切りにくい痰、喉の痛み、便秘などが挙げられます。

 

◎火邪(熱邪)は、炎症や熱感をともなう症状を引き起こす邪気です。

しばしばみられるものだとカゼによる喉の腫れや痛み、粘々した痰をともなう咳、眼の充血、発熱、頭痛、顔面紅潮などが代表的です。これら以外にもイライラ感、落ち着きのなさ、寝つきの悪さ、鼻血、皮下出血、不正性器出血などの症状も火邪によって引き起こされます。この場合は精神的ストレスの蓄積や慢性病などが火邪を生む原因といえます。

熱邪と火邪はほぼ同じ性質ですが火邪の方が熱邪より強く、病状の強さで使い分けされることもあります。

 

◎そして6つ目は「風邪=ふうじゃ」です。

他の邪と比べて影響力は弱いとされるものの、他の“邪”を伴って、肩甲骨の上辺、背骨寄りの位置にある「風門」と呼ばれるツボから侵入し、風のように病状が早く進みます。風邪は万病の元と言われますが、これは風邪が寒邪や熱邪を先導して侵入し病気を引き起こし、身体の中であちこち移動し症状も変化することを表現していることだと考えられています。

頭痛やめまいなど、上半身に症状が出やすい特徴があります。また、昔はほとんどの病気は風邪(風)にのって運ばれてくると考えられていたので、痛風・破傷風・風疹・中風(脳卒中にあたるもの)などに「風」がつく病名が多くあります。

 

この「風邪=ふうじゃ」の影響がもっとも強くなるのが春で、寒暖の差が大きく気温の変化が激しいため、自律神経も乱れがちになります。花粉症などもあいまって体内の免疫力「正気」が弱り、「風邪=ふうじゃ」が身体に入ってきた結果、「風邪=かぜ」という症状になって現れるというわけです。

 

鍼灸では、風門穴などに鍼やお灸を行い風邪の侵入を防ぐことができ、自律神経の乱れを整えて体調を改善していきます。

外邪の影響を受けたと感じ体調が優れない時は、ぜひ来院し一緒に邪気退治をしましょう!

 

 

神戸東洋医療学院付属治療院 

井上 博之

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