専門誌『中医臨床』に当院の治療についての論文が掲載されました。
2021年9月発売の医学雑誌『中医臨床』(Vol.42-No.3)に、早川が寄稿した「慢性疼痛への灸法の使い分け」が掲載されました。
内容は、神戸東洋医療学院付属治療院の「灸施術(愛称・お灸コース) 」を紹介したものです。
これは、今までお灸を受けたことがないという患者さんのために用意されたコースです。20分2,000円という安価なクイック施術で、肩こりや腰痛などの症状もお灸だけで改善します、という内容です。もともとは、お灸のみの施術を受けたことがない当学院の学生達に体験してもらうために誕生したコースです
現在、鍼は世界的ブームですが、お灸の方はというと日本で衰えている印象があります。理由は、「火傷するのではないか」という患者さんの不安や、お灸のモグサの香りが強いことなどがあります。付属治療院では、匂いの少ないスモークレス棒灸の導入や、強力な換気能力を持った空気清浄機も配備しています。
「お灸は熱くないですよ。火傷せずに受けることができて、温かくて気持ちが良くて、鍼以上の効果が出ることもありますよ!」ということが、患者さんや学生達にお伝えしたいことなのです。
「灸施術(愛称・お灸コース)」は棒灸、押し灸、竹筒灸、円筒灸、八分灸、透熱灸、という様々な灸法を組み合わせてシステム化したもので、プロフェッショナルのみに可能な灸法で施術をさせていただきます。論文はプロフェッショナル向けに技術や理論を説いたものですが、学生のみなさんには是非読んでいただきたいです。
・棒灸・・・ヨモギから作ったモグサを紙で巻いて棒状にしたものです。温かいのがメリットですが、デメリットとして強い匂いと煙があります。付属治療院では、レーザーでヨモギを炭化させたスモークレス棒灸を用いていますので、匂いや煙がほとんど有りません。
・押し灸・・・患者さんの皮膚に厚手の防火タオルを置き、その上に日本手ぬぐいを敷いて棒灸を押し当てた後、ミトングローブで押します。見た目のインパクトはすごいですが、温かいマッサージを受けている感覚です。
・竹筒灸・・・患者さんの皮膚の上に灸点紙という火傷を防止する紙を置いて、その上でモグサを燃やし、燃え尽きる寸前に竹筒で押します。これも、温かい指圧を受けているような感覚になります。深いところの筋肉の凝りがとれます。吸玉をした後のように赤黒くなることがありますが、1週間から2週間で完全に元 通りになります。
・円筒灸・・・円筒の中にモグサを詰めて、患者さんの皮膚には火がつかないように輻射熱で温めます。これも気持ちの良いソフトなお灸で、身体を温める効果があります。
・八分灸・・・学院の授業で教えている技術であり、技術力を必要とします。患者さんの皮膚の上で米粒大のモグサを燃やし、8割程燃えたところで、指で消します。フワッとした熱感とチクっとした痛感があり、肩こりや麦粒腫、膀胱炎などの治療に使います。
・透熱灸・・・学院の授業で教えている技術の中で、最も技術的難易度の高い灸法です。患者さんの皮膚の上で、糸状のモグサを燃やし、最後まで燃やし切ります。糸のようなモグサなので、点のような茶色い灸痕となりますが、1週間から2週間で元通りになり痕は残りません。
一口にお灸と言っても、いろんなタイプの灸法があることを知っていただけたかと思います
神戸東洋医療学院付属治療院がお灸ファンを増やすために始めた「灸施術(愛称・お灸コース)」を、是非体験していただきたいです
神戸東洋医療学院付属治療院 早川 敏弘
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神戸 三宮で鍼灸といえば
神戸東洋医療学院付属治療院
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