桃の節句
2月25日(日)は、第26回はり師きゅう師国家試験が行われました
当学からも大勢の学生たちが受験しました。合格発表は約1ヵ月後です。早く春が来ることを待つばかりです
さて、春といえば3月3日はひな祭り、別名「桃の節句」です
ひな人形を飾る習慣は、平安時代の貴族の女の子達が「雛遊び(ひいな遊び)」と呼んでいたお人形遊びと、
貴族が桃の節句に行っていた「流し雛」の風習が合わさったものといわれています
そして現在の日本では、ひな人形や桃の花を飾り、女の子は着物などで着飾り、縁起の良いものを食べて、家族みんなで女の子の健やかな成長をお祝いするための行事として定着しています
桃の節句のもともとのルーツは中国にあり、季節の変わり目に厄災を祓い無病息災を願う行事「五節句」のうちの一つで、「上巳(じょうし)の節句」といわれています
(以前のブログで、節句のお話しを書かれていましたのでそちらもご覧ください。https://goo.gl/59Z4N2)
本来の上巳(じょうし)の節句は旧暦の3月3日で、現在でいうとちょうど4月上旬の桃の花が開花する頃です。
桃は中国では厄除けの力があると信じられ、それが日本にも伝わり桃の花を飾るようになりました
日本では江戸時代の頃から「桃の節句」という呼び名で親しまれてきました
では、「桃」について少し調べてみましたのでお話しましょう
もともと桃は花を観賞するために育てられていましたが、現在では品種改良が進みたくさんの実を食べることができます。
体のエネルギー源ともなる果糖が主成分ですが、ペクチンという水溶性食物繊維も豊富で、整腸作用があり便秘予防に効果的です。
カリウムも豊富に含まれており、これは高血圧や筋肉のけいれんなどを防ぐ働きもあります
上巳(じょうし)の節句では古来より、厄災祓いのためにお酒に桃の花を浮かべた「桃花酒(とうかしゅ)」を飲む風習がありました。
桃の花は「白桃花」と呼ばれる生薬として使われていました。利尿作用があるのでむくみ改善などに効果的です。
漢方では花以外には葉と種の部分が使われています
葉は入浴剤として使われることが多く、夏場のあせもや湿疹など皮膚トラブルに効果的です。
種は「桃仁(とうにん)」と呼ばれ、乾燥させた状態で使用します。
消炎鎮痛作用や血の滞りをよくする作用があり、頭痛・肩こり、高血圧や便秘などに効果的といわれています
また、血の滞りをよくするということで、生理痛や生理不順、更年期障害など、女性特有の疾患にも効果的で、桃仁が含まれた漢方薬もたくさんあります。
このように桃は厄除けだけではなく漢方としても女性の役に立っているのですね
様々な由来がある桃の節句ですが、今年は私もひな人形や桃の花を飾りこれからの益々の健康を願ってみようかと思っています
神戸東洋医療学院 附属治療院 池辺 由実
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神戸東洋医療学院付属治療院
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