見えないけれどあるんだよ

なさん、「坐骨(ざこつ)」という骨をご存じでしょうか。

今、座ってこのブログを読んでくださっている方の、座面に当たっているゴリゴリとしたところが、

「坐骨」です。

座面とお尻の間に手を差し込んでもらうと、より、骨の感じがよく分かります。


この「坐骨」、すごいんです!

「坐骨」は、「骨盤」の一部分で、股関節に影響する筋肉がたくさん付着しているところであり、

骨盤底筋群も膝を動かす筋肉も「坐骨」に付着しています。

「坐骨」を意識するということは、骨盤全体の動きにも、股関節や膝の動きにも関与します。


立つ・座るの動きを、「坐骨」から意識してあげると、太ももや腰への負担が少なくなりますし、

開脚や膝を動かすこともスムーズに行いやすくなります。

 


非常に残念なのが、自分の目で直接見ることができないこと。


存在がなかなか分かりづらく、イメージもしにくい。
でも、そこにいつもいてくれて、しっかりと体全体をサポートしてくれている。

見えないが故に普段なかなか意識することはない骨ですが、意識をしていただいて損のない「坐骨」。

素晴らしいみなさんの体の一部です。


まずは、「坐骨」をモゾモゾ。

椅子の上でも床の上でも「坐骨」をモゾモゾ、動かしてみてください。

片方ずつ持ち上げていただいても構いません。


右の坐骨を持ち上げようとすると、左の坐骨の上に体重がかかるのが分かります。

左の坐骨を持ち上げようとすると、右の坐骨の上に体重がかかるのが分かります

この動きを、左右交互にやっていただくと、「坐骨ウォーク」ができます。

いわゆる “お尻で歩く“ なのですが、
前後には進まず、その場で足踏みをするような形で繰り返してください。

椅子に座っても、長座でも、三角座りでも、開脚でも、どの姿勢でも構いません!

床の上より椅子の上の方が、易しくできます。


ぜひ、はじめてみてください♪

 

 

神戸東洋医療学院付属治療院

北條 直

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足のむくみ

患者様の施術を行う際に〝ふくらはぎが重だるく痛い〞〝むくんでだるい〞という声をよく聞きます。

むくみは身体のどの部位でも起こりますが、今回は足の重だるさとむくみ=浮腫(ふしゅ)についてお話をします。

 

まず、西洋医学的には心臓・腎臓・肝臓などの問題で起こります。

心臓の働きが悪くなると全身に血液を送りだすポンプ作用が弱まり、静脈に血液がうっ血するので、足の甲やふくらはぎの下肢末端から上にかけて腫れ始めます。

腎臓の問題で生じるむくみは、腎臓から尿を排出する機能が弱くなることが原因で、顔(特に目の周り)から始まり、次第にお腹周りや手足へと広がります。

肝臓の問題では、主に肝硬変で腹水が溜まる場合です。

 

その他には内分泌性で、クッシング症候群、月経前の浮腫、更年期の浮腫、妊娠中毒などによる浮腫があります。

 

他には、ほとんど原因が分からない特発性浮腫に分類されます。

これは、これといった疾患がなく、朝晩に足がむくみ、徐々にむくみが取れる場合は、ほとんど静脈の弁膜機能の低下が原因であったり、

リンパ管が狭くなって循環が悪い場合や、リンパ管やリンパ節の損傷によってリンパ液が排出されないことが原因で、間質液が組織に過剰に蓄積されるリンパ浮腫によるものです。

 

また、肥満によって脂肪蓄積され、体液循環が低下して生じる脂肪浮腫もあります。

長時間同じ姿勢で立っていたり座っていたりすることや、ストレスもむくみの原因になることがあります。

もし一過性ではなく、急にひどい浮腫が出たり、片足だけ腫れて痛みがある時、呼吸困難や胸の痛みを伴う時、むくみと共に熱が出たり、肌が赤くなる時は、

急性の心不全や腎不全、血栓、感染症などの可能性があるため、速やかに受診をしてください。

 

次に、東洋医学観点からお話しますと、色々な臓器の問題と気血の循環障害などから浮腫が起こると考えています。

「気」は、生命活動を維持する原動力となるエネルギーです。

「血」は、人体の各臓器・組織・器官を栄養しており、人体にとって不可欠な栄養物質であります。

「津液=水液」は、体内における各種を滋養しています。

これらは互いに依存や制約をし、助け合う関係にあります。従ってこれらのバランスが崩れた時に、浮腫が起こります。

 

また、「脾」「肺」「腎」「心」の働きがうまく出来なくなることによっても、浮腫が起こると考えています。

「脾」は水分の吸収・輸送の機能を、「肺」は水分代謝の調節にしています。特に、汗の調節や、尿を体外に排出されることに関与します。

「腎」は体内での水分の貯留・分布・排泄を調節し、「心」は血液循環、身体の各部位を滋養します。

 

東洋医学は西洋医学と違ってその内臓一つ一つの問題ではなく、それぞれの生理機能が互いに依存・制約の関係にあり、協調し合いバランスを保っています。

これらのバランスが崩れる原因は、過労・ストレス・不規則な食生活・体質的要因など、さまざまな要素によって引き起こされる可能性があり、結果的に身体がむくむと考えています。

 

そのため、東洋医学は個人の体質を考え、単に症状を緩和するだけではなく、体全体のバランスを整える施術を行います。

 

足のむくみの予防には、日常の中でいくつかのケアを行うことも大切です。

まずは規則正しい運動で血行を促し、長時間同じ姿勢を避けた方がいいです。

また、足を高く上げることもむくみを減らすのに役に立ちます。

水分を十分に取り、塩分を控えバランスの取れた食事をとることも大切です。

他には、温かいお湯に足を入れて20分ほど足湯をすると血液循環の改善に役に立ちます。

足首から膝の方向へ優しくマッサージすることもむくみ対策に良いです。

 

付属治療院ではこの冬、経絡や経穴(ツボ)・リンパへの刺激を与え、足のむくみは勿論、体の深部から健康な状態を取り戻し、リラックス効果も得られる、『経絡ドレナージュ』という新メニューが誕生しました。

1月31日まではキャンペーン特別価格でご利用いただけます。

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ご自身では、なかなか経絡や経穴(ツボ)・リンパへの刺激が難しいと思いますので、この期間中にぜひ施術を受けにお越しください。

 

 

神戸東洋医療学院付属治療院より

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ウォーキング・メディテーション

わたしは、自分のアトピー性皮膚炎が鍼灸治療で劇的に良くなったことがきっかけで鍼灸師になりました。

子どもの頃から虚弱体質で、アトピー性皮膚炎や花粉症や喘息があり、一生の付き合いと覚悟していました。

それが鍼灸で劇的に改善したため、「ひょっとして、こんな私でも健康になれるんじゃないか?」と思いました。

鍼灸師も、自分で自分を治療するという動機でなりましたが、ほかにも食餌療法など、様々な健康法を試してきました。

その中で、今年ハマったセルフケアの健康法を、ご紹介させていただきます。

 

この1年ほど、ウォーキングに凝っています。

今年(2024年)の夏は猛暑でしたが、休日のたびに1日1~3時間ほど、屋外を歩いていました。

熱中症の可能性がありますから、水分やミネラルを十分とって、時速2㎞というかなり遅いペースで歩き続けます。

そして、とても良かった工夫は、“姿勢“と“呼吸“を調節してから歩いたことです。

 

まず、歩く前に姿勢の調整を行います。

 

①  イスに座り、前傾姿勢からゾンビのように立ち上がります。

  この姿勢では、やや前傾姿勢で、つま先に重心が移動します。

 

②  右足と左足で交互に、片足立ちを30秒継続します。

  やってみると分かりますが、普段よりも小指側に重心が移動し、足の裏全体で地面を感じることができます。

  歩いている最中は、片足に交互に重力がかかります。

  身体の正中線と、左足から左肩、右足から右肩の軸が整います。

 

③  手を左右に大きく振る「スワイショウ(甩手)」を行います。

  スワイショウとは気功のひとつで、腕を振り動かす動作です。

 

④  手を前後に振る「スワイショウ(甩手)」を行います。

 

⑤  手をまっすぐ頭上にあげて、下にストンと落とすのを繰り返します。

 

これらの動きを繰り返すことで、肩甲骨のなめらかな動きができて、胸郭がスムースに動きます。

肩甲骨や胸郭の位置が、前後・左右・上下で整います。

 

このように、姿勢を調整してから歩き始めます。

 

歩く際は足の裏から「気」を吸い込み、頭のてっぺんから吐き出すイメージをしながら、ゆっくりと呼吸をし、

身体の中心を仙骨や腰椎、胸椎や頭頂部などに変えながら歩きます。

意識を置く中心が変わると歩き方が自然に変わるということを、最初は感じながら歩きました。

時速2㎞で、深呼吸をして、自分の内部観察である内観をしながら歩いていると、徐々に内観ができなくなってきます(笑)。

それでも内観を続けました。

歩き始めて1時間くらいは、雑念や感情が湧いてくるのですが、そのたびに「レット・イット・ゴー」で、雑念が湧くままにしていると、

そのうち雑念や感情が湧かなくなります。

 

この状態で歩き続けると、ものすごく気持ちが良いのです。

 

アメリカでも、ヴェトナム人禅僧のティク・ナットハンが『ウォーキング・メディテーション』という本を出版しており、邦訳もされています。

禅では「経行(きんひん)」という歩行瞑想・歩行禅があったそうです。

世界中のスピリチュアルな文化にも「ウォーキング・メディテーション」があるようです。

海沿いを、何も考えずに呼吸に集中しながら歩き続けると、風に吹かれて自分がグラグラと揺れること、海のにおいの変化、魚が海の上で飛び跳ねる音が聞こえ、突然、道端のローズマリーの香りがすることなど、自分の五感が開かれていくのを感じます。

ものすごく贅沢で幸せな時間です。

 

肉体がとても疲労した状態でも、このウォーキングをすると、かなり自分が疲労回復したのが分かりました。

また、最初は内観しながら歩くことで、「ふくらはぎが張っているなー」とか「仙骨のあたりに腰痛が少しあるな」などと、自分の体調のチェックの意味でも良かったです。

その時に発見した身体のバランスの歪みを、帰宅してから自身を鍼灸で治療していました。

 

一つ気付いたことは、「身体をユルユルにして、ゆっくりとグラグラしながら動いた方が、身体が整う」「動き続けた方が、身体が楽になる」ということです。

 

猛暑のなか、3時間連続で歩いた際には、一旦立ち止まってしまうと物凄い疲労感を感じるため、「キープ・ムービング」で呼吸しながら歩き続けた方が、身体は楽であることを発見しました。

 

この『時速2㎞のウォーキング・メディテーション』は、一生継続していきたいと考えています。

自身の経験ですが、読まれた方の参考になれば、幸いです。                   

 

 

神戸東洋医療学院付属治療院 

早川 敏弘

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骨を丈夫に『 骨活 』

近年、「脳トレ」「筋肉貯金」「腸活」など、健康寿命を延ばす活動が、とても話題になっています。

今回は、それらに加わる『骨活(ほねかつ)』についてのお話です。

皆さんはこの言葉、ご存知ですか?

 

厚生労働省が、国民の健康づくりをサポートする「健康寿命をのばそう スマート・ライフ・プロジェクト」という取り組みを行い、WEBサイトなどで様々な健康情報を発信しています。

その一つに、2023年10月「骨活のすすめ」と題し、年齢に合わせた骨を丈夫に保つ知識や予防方法が伝えられていますので、その内容を少しご紹介します。

 

 

『骨活』は、骨粗鬆症の予防が主な目的ですが、土台となる骨の形成は、10代の過ごし方がとても大事になることから始まります。

 

・10代の「栄養」「運動」「睡眠不足」は、成長期の骨形成が阻害され骨折しやすいこと

・10代~30代に、「過度なダイエット」はしないこと

・20代~30代は、妊娠出産までに体を丈夫にしておくことの大切さと、「運動習慣」を持つこと

・40代~50代は、「更年期」の過ごし方と、骨密度測定の推進

・60代以上は、「転倒予防対策」として、部屋を片付けたり、カバンをリュックにしたり、身近な生活環境の見直し、など

 

上記のように、年齢ごとにそれぞれ知っておくと良いポイントが、クイズ式の動画でも紹介されています。

 

そして、どの年代にも共通するのは、「食事」と「運動習慣」の大切さでした。

・バランスの良い食事

・骨に加重負荷がかかる運動(ジョギング、階段上り下り、ジャンプなど)

これらを参考に、年齢や日々の活動量に合わせ、自分にあった習慣を身につけながら、骨を丈夫に過ごしていきましょう。

 

まだまだ沢山の情報が掲載されていますので、興味のある方はサイトをチェックみてくださいね。

 

 ※参考サイト

  『スマート・ライフ・プロジェクト』https://www.smartlife.mhlw.go.jp/

  『骨活のすすめ』https://www.smartlife.mhlw.go.jp/event/honekatsu/

 

 

掲載にはありませんでしたが・・・

幼少期に、好んで高いところからジャンプをしたり、走り回ったり、ぶら下がったりしていた事が、

実は、遊びながら骨に衝撃を与え、丈夫な骨を形成する大切な運動をしていたんだ、と気付かされます。

暑さが和らぐこれからの季節に、子ども達の『骨活』になる遊びを、たくさんさせてあげましょう♪

 

骨密度については、女性の場合、閉経前後から低下していきますので、一度測定を行い、今の骨密度を知っておくことをオススメします。

それ以降は、年代に応じて経過を観察することで、自分の体の変化を骨密度の数値で感じる事ができます。

骨密度は、一般的に年齢の平均値と比較されますが、具体的に自分自身の過去と今の変化を知ることの方が大切です。

今は、検査方法も色々とあり、骨部位ごとの評価や、栄養素など骨形成時の過不足値を、具体的に知ることができます。

 

かかりつけ医や健康診断時に、尋ねてみてくださいね。

 

 

“骨は一日にしてならず!” 日々を大切に!! 皆さん健康に過ごしてくださいね!!!

 

 

神戸東洋医療学院付属治療院

藤岡 友子

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「気持ちいい」の大切さ 〜からだの神秘〜

毎年毎年、同じ事を言うことになりそうですが・・・

今年の夏は、本当に暑かったですね(汗)

 

もう9月に入りましたが、まだまだ暑さは続く様子。

少し外を歩いただけで、滝のような汗が出てしまいます。

そうかと思えば、建物の内に入ったり、電車に乗ったりすると、上着を着たくなるほどの冷え冷え状態。

頻繁な温度変化の中でも一定の体温を保つために、体は一生懸命に働き、調整してくれています

 

夏の間、「なんか疲れるなぁ」「なかなか食欲が湧かないなぁ」と感じていたのは、体が頑張ってくれていた証拠。

知らず知らずのうちに疲労が蓄積しています。

季節のいい時には、運動習慣があった方も、なーんだか億劫になり体を動かす機会が、少なくなってはいないでしょうか?

 

「ドキーっ」とした あなた。

まずは、頑張ってくれている体を、どうぞヨシヨシ労ってあげてくださいね。

 

そして、体に「気持ちいい」のご褒美をあげるべく、簡単な体操を【やりやすい側】だけやってみましょう。

この【やりやすい側】 だけをやる、というのがとっても大切です。

多くの方が体操をする際に、やりにくい側や、動かしにくいところを頑張って動かしがちです。

 

“痛いけど、もっとグイグイ”  “辛いけど、さらにグイグイ”

 

しかし、このやり方では脳が “体を侵害する動き“ と捉え、逆に防御反応が出てしまいます。

これでは、ますます動かしずらく、やりにくい体へと導くことにつながるのです。

 

やっていて「気持ちいい」「やりたくなっちゃう」という心地いい方の動きを繰り返すと、

あら、びっくり!

体はほぐれ、「やりにくいなぁ」と感じていた動きも、「やりやすい」に変化します。

“気持ちよく体を動かす”ということは、脳や神経を介して、体全体を気持ち良くさせてくれるのです。

 

「やらないといけない」というよりも、“やりたくなる体操”を、ぜひ穏やかな気候を迎えるまでの習慣にしてみてください。

 

 

 ~簡単な体操をご紹介~

 仰向けで寝転ぶ

 両膝を立てて膝と足を揃える 両手は肩の高さで横に広げる

 膝と足を揃えたまま、右に膝を倒す (いけるところまで)

 元の姿勢に戻る

⑤ ③と④をゆっくり、スローモーションで4回繰り返す

 膝と足を揃えたまま、左に膝を倒す (いけるところまで)

 元の姿勢に戻る

 ⑥と⑦をゆっくり、スローモーションで4回繰り返す 

 右と左で、やりやすかった側を決める

 やりやすい側だけ、10回×3セット

⑪ 大の字で休憩

 やりにくかった側を2回だけ 最初との変化を確認

 やりやすい側を10

 大の字で休憩

 

※動きの中に痛みなどがある場合は、すぐにやめましょう。動かしている時は、からだの様子をよく観察してください。

※左右違いがない場合は、左右交互に10回×23セット

※体操の内容は、どんな物でも構いません。

 

 

 

 

 

 

 

 

神戸東洋医療学院付属治療院 北條 直

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