春を迎えるための過ごし方

3月5日は啓蟄(けいちつ)です。

啓蟄は二十四節気の3番目にあたる日です。

二十四節気とは、春、夏、秋、冬の一年間を24等分にした日々のことです。節気の24という個数と名称は中国で考案されました。二十四節気は中国華北地域から由来したため、日本の実際の気候とは少し差がありますが、その季節を感じる言葉として日本でも使われています。

二十四節気は太陽の運行をもとにして作られた太陽暦と関連しています。また、二十四節気の日付は毎年ほぼ一定です。

 

春に当たる節気は以下のとおりです。

立春(りっしゅん) 2月 4日頃 - 春の始まり    

雨水(うすい)   2月19日頃 - 雪が雨に変わり、氷は解けて水になる

啓蟄(けいちつ) 3月 5日頃 - 冬ごもりしていた虫たちが這い出る

春分(しゅんぶん)3月21日頃 - 昼が長くなり始める

清明(せいめい) 4月 5日頃 - 空や植物など、あらゆるものがしだいに清らかになる

穀雨(こくう)    4月20日頃 - 春雨が降って穀物を潤す

 

啓蟄の時期は、春の暖かい気運が植物を育て、土の中で冬ごもりしていた虫や動物が目覚めて本格的に活動する時期です。日較差(一日の最高気温と最低気温の差)が激しい天気を繰り返しながら、平均気温が日ごとに上昇していき、そうして春を迎えます桜

このような時期の健康管理はどのようにしたら良いのか、一緒に見てみましょう。

春を迎えるためには、適度な運動と積極的な栄養摂取が重要です。

冬の間に寒くて縮こまってしまった体を、ゆっくり動かすために軽めの運動をすると良いでしょう。日差しの良い日に1時間前後の軽い運動習慣を身に付けるのは、固まった筋肉と気(エネルギー)を取り戻すのに効果的です。例えば、早歩き、ヨガなどが良いです。でも長時間激しい運動は避けた方が良いです。激しい運動は気を消耗し、疲労を誘発したり、食欲を低下させたりします。

 

特に子どもは大人に比べて体調の変化に敏感なため、急に活動の量が増加すると、疲れやすく体力が落ちることがありますので、適度な運動と積極的な栄養摂取が大事です。

気温差も大きくなるため、厚い服を一枚着るよりも、軽い服を何枚か着て体温調整がしやすいように注意することで、体力も維持しやすくなります。

また、冬は室内で過ごす時間が多く、日に当たることが少ないため、気(エネルギー)不足になってしまいます。そのまま活動の量が増える春を迎えると、気をさらに消耗することになります。

この状態を補うためには、ビタミンとミネラルを十分に摂ることが大事になってきます。

りんご、とうがらし、玉ねぎなどの果物や野菜にはビタミンCが豊かで、肉類と豆、魚などにはタンパク質が豊かなので、このような食べ物を摂取する方が良いです。ビタミンEが豊富なアーモンド、アボカド、サーモン、卵なども食べると良いです。ビタミンEは細胞膜を強化する効果があり、抗体生産能力を増強し、ウイルスなどの有害物質から私たちの体を保護する効果に優れています。

最後に、免疫力を維持するのに最も大事なのは熟眠ですほっとした顔

睡眠不足は免疫力が低下するため、呼吸器疾患や感染性疾患のリスクも高まります。忙しさから睡眠時間が一定ではない時は、毎日30分ぐらいを少しずつ調整して生体リズムを維持しましょう。休日であってもそのリズムを維持して免疫力維持に努めましょう。

 

その季節の体調は前の季節の過ごし方で決まってきます。今の時期の過ごし方に気を付けると、春だけでなく、さらに夏も元気に過ごせると思いますので、皆さんセルフケアとして、運動、食べ物、睡眠などに気を付けてお過ごしくださいぴかぴか (新しい)

 

神戸東洋医療学院付属治療院より

 

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2021年の干支は辛丑(かのとうし)!

東洋医学には、十干と十二支があります。

 

十干(じっかん)は、以下の10年周期です。

甲(木の兄:きのえ)、 

乙(木の弟:きのと)、

丙(火の兄:ひのえ)、

丁(火の弟:ひのと)、

戊(土の兄:つちのえ)、

己(土の弟:つちのと)、

庚(金の兄:かのえ)、

辛(金の弟:かのと)、

壬(水の兄:みずのえ)、

癸(水の弟:みずのと)、

 

十二支は、子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥です。

今年2021年の十干は「辛(かのと)」で、十二支は「丑(うし)」であり、「辛丑(かのと・うし)」年になります。

東洋医学は何でも十干・十二支や木・火・土・金・水の五行を用いて判断しますひらめき

 

「辛(かのと)」は、「辛酸をなめる」「辛辣(しんらつ)」「辛(つら)い」という意味があり、「辛(しん)」の音は「新(しん)」に通じます。中国では「辛亥(しんがい)革命」のように、「辛(しん)」の年は変革の年と言われています。変革するときは「辛(つら)い」ことも多いです。

「丑(うし)」は、「紐(ひも)」が字源のようです。「子(ね)」のネズミ年は、植物が地下で「種子(たね)」の状態にあります。この植物の種子が芽を出して、まだ種子の殻がついているのを象形文字にしたのが「丑(紐)」という漢字で、「新しい芽が出ようとするが、まだ種子の殻がついているので伸びようとしても伸びることができない、紐で縛られている状態」を象形しています。

つまり「辛丑(かのと・うし)」は、変革しようという新しいエネルギーがあるが、紐で縛られていて伸びようとしても伸びることができない状態を意味しています。

 

前回の1961年の辛丑の年には、ドイツにベルリンの壁が出来ています。ベルリンの壁は、まさに「外に出ようとしても出ることができない」状態です。前々回の1901年の北京では「辛丑(しんちゅう)条約」が結ばれています。中国が外国と不平等条約を結んだ事件であり、まさに「条約という紐で縛られた状態」です。

こじつけのように思えるかも知れませんが、「辛丑」の漢字はなんだか、今を表しているように感じませんか?

 

「辛丑」はネガティブなように思えますが、東洋思想では、常にものごとには陰の部分と陽の部分があると考えています。「辛」は「新(しん)」であり、まさに「革新の年、時代の転換点の年」であると考えられます。昔の東洋の思想家たちは、十干と十二支を組み合わせて、気というエネルギーの流れを表現していました。東洋思想は、サーフィンみたいな感じです。エネルギーの波を感じて、その流れに乗ります。

 

今年は新しいことを始めても、なかなか真直ぐに進むことは出来ないかも知れません。しかし、時代の変革期であり、例えなかなか自由に外に出られなくても、グッと力を溜めながら、新しいことを始めて外に出ようとトライして試行錯誤すべき時期であることは、多くの東洋思想家たちが一致して述べています。土から出たばかりの芽は何度も冬の寒さに押し戻されますが、「辛丑」の年は新しいエネルギーが伸びようとする直前を現しているのです。

体調の不良があり、今まで東洋医学を経験したことが無い方は、ぜひ、新しい経験である鍼灸にチャレンジしてみてください。次の時代のために鍼灸で新しいエネルギーを蓄積し、自分の転換期にしてみませんかほっとした顔

 

神戸東洋医療学院付属治療院 早川 敏弘

 

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春ののびのび養生法

まだまだ寒い毎日ですが、2月3日に「立春」を迎え、暦の上では春の始まりとなります。

春はポカポカ暖かくてなんだかヤル気がでない…。という人も多いと思います。

日本ではあまり聞き覚えがありませんが、中国や韓国では春になると生活に支障をきたすほどツラくなる症状を『春困(しゅんこん)』と言います。

次のような症状が目立つようになったら「春困」かもしれません。

 

・気だるくてやる気が出ない

・何事もめんどくさい

・とにかく眠い

・集中力がなくなる

・イライラしやすい

・頭がボーッとする

・毎年春になると体調が悪くなる

・学校や仕事、お出掛けなど外出がおっくうになる

 

春は動物が冬眠から目覚め、植物が新芽を出し、活動的になる目覚めの季節です芽しかし、心身共にまだ完全に目覚めておらず、季節と身体に差が起きているため、ダルい状態が続いてしまいます。

春困をそのまま放っておくと5月病になり、うつ病やメンタルのトラブルなどに繋がってしまいます…

 

ではどう対処していったら良いでしょうか?

そこでキーワードになるのが、春と関係の深い臓器『肝』です。

 

東洋医学で言う肝は西洋医学の肝臓とは少し違い、「今まで眠っていた活動のギアを一段階上げる」働きがあると考えられています。他にも肝には自律神経のバランスを保ったり、感情のコントロールなど、メンタルとも非常に関係の深い臓器です。

春はただでさえ新学期や新入学、新社会人、転勤、転校などで環境が変化し、メンタルに負担がかかりやすい季節です。さらにそこで肝のギアを上げてフル稼働してしまえば、いくら「将軍の官」と言われるほど強い力を持つ肝でも、疲れてバテバテになってしまいます。そうすると余計に自律神経のバランスをとる事が出来ず、春困に陥ってしまいます。

 

そうならないために春は肝をケアしていきましょうexclamation

 

<肝を養う養生法exclamation

①肝が元気に働くためには、血をたっぷり補うことが大切です。血を補う食材を摂りましょう。

なつめ、クコの実、人参、ほうれん草、小松菜、黒ごま、黒砂糖、レバー、鶏肉、鮭、卵、落花生、竜眼肉、ぶどう、ひじきなど 

②肝を伸び伸び働かせるには、気の巡りを良くすることが大切です。気を巡らせる食材を摂りましょう。

・みかん、レモン、オレンジなど柑橘系、パクチー、三つ葉、大葉、ミント、木の芽、パセリ、ハーブティーなど

③“春は早起き”が基本。遅く寝た翌日も、朝は早起きを心掛けましょう。 

④散歩に出掛けて、太陽の光をたっぷり浴びましょう。

⑤深呼吸して春の陽気を胸いっぱいに吸い込んで、イライラを鎮めましょう。

⑥ジャスミンティーや春の新茶で気持ちをリラックスさせましょう。

⑦服装も髪型も心も縛らず、ゆるく過ごしましょう。

⑧感染予防対策をしっかりしつつ、楽しいおしゃべりやカラオケなどでこまめなストレス発散を。

 春は肝も体も伸び伸び楽しく過ごしましょうねexclamation

 

 

神戸東洋医療学院付属治療院

 

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ペットボトル湯たんぽ

2020年も年の瀬に近づいてきました。

冬らしい寒さに身が縮こまりそうになりますが、私はこの季節になると湯たんぽが手放せずにいます。睡眠時はもちろんですが、ソファーでくつろいでいる時にも太ももの上やお腹にのせたりして温まっていますほっとした顔

しかし、一般的な湯たんぽはお湯の量が1リットル近く必要で大きく感じる物もあります。わざわざ購入するのを躊躇する方もいらっしゃると思います。そんな方におススメなのが、ペットボトルです。

350~500ミリリットルだと湯たんぽに比べてコンパクトで軽量です。ドリンクを購入するついでに手に入れることもできます。「ペットボトル湯たんぽ」として、すでにメディアにも取り上げられたこともありますが、私は鍼灸学校の学生だった時に恩師から教わりました。

丸い形のペットボトルに少し熱めのお湯を入れます。柔らかすぎるペットボトルだと、すぐに変形してしまうので気を付けてください。熱すぎるときにはタオルを巻きつけて使いましょう。保温性もアップします。そのままの丸い形でも良いですが、片側をへこませて半円形にすると程よいカーブが肩やお腹にフィットしやすくもなります。小さいサイズだとデスクワーク中に服の間に挟んで使うことも可能です。

ペットボトル湯たんぽの個人的に特にこの季節おススメの使い方は、仰向けで首の後ろを温める方法ですひらめき

仰向けになったときにできる首の後ろのすき間に、ペットボトル湯たんぽを入れます。丸の形のままでも良いですし、大きすぎる場合は半円形にしてカーブ側が上になるようにして使うと良いです。首枕のように頸椎をストレッチしてくれる効果もあります。

また、この首の後ろにはツボもたくさんあります。その一つが「風池(ふうち)」です。

「風」は東洋医学では外因という身体に与える外部環境(邪気)の一つです。「池」は陥凹部や溜まるところを意味します。つまりは風の邪気=風邪(ふうじゃ)が身体に侵入して溜まってしまう所になります。その文字通り、かぜに効果があるツボです。

身体がゾクゾクするような寒気を感じるようなかぜの引き始めに温めると、身体全身がポカポカしてきます。肩こりや頭痛、目の疲れにも効果的で、鍼灸治療でも良く使うツボなので、そのような症状をお持ちの方にもおススメです。

風池以外に、もう少し下に下がった肩甲骨の間には「風門(ふうもん)」というツボがあります。風邪(ふうじゃ)が出入りする所という意味で、同じくかぜの引き始めにおススメですぴかぴか (新しい)

かぜが流行りやすいこの季節。寒さが身に染みる!湯たんぽが欲しいけど手元にない!という方は、ぜひこのペットボトル湯たんぽを使ってみてください。鍼灸治療を受けに来る時間がない時のセルフメンテナンスとしてもおススメですぴかぴか (新しい)

 

神戸東洋医療学院付属治療院 池辺 由実

 

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免疫力(正気)を高めよう

2020年、あっという間に世界中に広まった新型コロナウイルス。有効とされるワクチンはまだなく、日々感染の不安を感じて生活している人は少なくありません。ワクチンや有効な治療法が確立されるまでの間、私達は自らの免疫でコロナを予防する必要があるのです。

「正気存内(せいきぞんない)、邪不可干(じゃふかかん)」。

これは、中国医学の古典『黄帝内経』のとても有名な言葉で「“正気”が体内に充満していれば、“邪気(じゃき)”が干渉(侵入・影響)することはできない」という意味です。正気とは邪気に対抗する抵抗力・自然環境に適応する能力・健康を促進する力です。いわゆる免疫力のことです。

邪気とは病気をもたらす気ですひらめき

外からやってくる邪気は外邪(六淫)といい、風・寒・暑・湿・燥・火(熱)の6種類あります。

しかし、邪気は身体の外からやってくるだけではなく、体内にも発生します。これを内邪といい、七情と呼ばれる怒・喜・思・憂・悲・恐・驚の7種類が関係します。七情とは外界事物に対する情緒反応(感情)のことであり、通常は発病因子になりません。しかし突然強い精神的な刺激を受けたり生理的に調節し得る許容範囲を超えたら、邪気を発生させる発病因子となり、病気をもたらします。

邪気は正気を攻撃し、正気は邪気に対し抵抗するように、お互い対立の関係にあります。しかし、正気が健康で活発であれば十分邪気に対抗できるので、病気にかかりにくいか、もしくはかかっても軽症で済むのです。

このように、私達が細菌、ウイルス、外邪(六淫)、内邪(七情)と戦うには十分な正気が要ります。

では、正気を養うためにはどうすればいいでしょう目

 

「食べることは体をつくること」

日常生活の中で最も見直しやすいのが食生活です。バランスのとれた食事を心がけることが重要です。飲食物から得られた栄養が、自然治癒能力を支える力となります。暴飲暴食を避けて食物繊維を多く含む食材を摂るようにしましよう。

 

「早寝早起きは健康のもと」

睡眠は体や脳を休めて疲れをとり、成長ホルモンを分泌して細胞の修復や再生を図るために大切です。質の良い睡眠を心掛け、正気を蓄えましょう。

 

「ストレス発散」

ストレスが溜まると感染症への抵抗力も弱まると言われています。音楽を聴いたり、歌を歌ったり、ペットと遊んだり、好きなことや楽しいことをして過ごし、ストレスを解消しましょう。

また、体を動かすことで血液のめぐりを促進させることができます。汗を軽くかく程度の適度な運動をするようにしましょう自転車

 

「情緒の安定を保つこと」   

私達は日常生活で気を遣わなければならないことが非常に多く、過度な感情の浮沈みは病気の原因になる場合があります。例えば次のような経験をしたことはありませんか。

「怒って気が逆上する」、「びっくりして気が動転する」、「思い悩んで気が塞ぐ」、「悲しくて意気が消沈する」

東洋医学では邪気の原因を取り除く術として、「何事にも執着せず心静かであれば、気は自ら巡り、病は自然と癒えていくだろう」と教えています。平常心をもって心身のリズムを整え、穏やかに過ごすことは大切なことです。

ウイルス時代を生きている私達にできることは、自分の体を守ることです。正気がたっぷりな体を作って邪気と戦いましょうexclamation

 

神戸東洋医療学院付属治療院より

 

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