東洋医学では、「甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸」の十干と、「子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥」の十二支の組み合わせで、「甲子」から「癸亥」までの60年周期で考える思想があります。

 

 

《十干(じゅっかん)》

甲(きのえ):木の兄

乙(きのと):木の弟

丙(ひのえ):火の兄

丁(ひのと):火の弟

戊(つちのえ):土の兄

己(つちのと):土の弟

庚(かのえ):金の兄

辛(かのと):金の弟

壬(みずのえ):水の兄

癸(みずのと):水の弟

 

 

《十二支(じゅうにし)》

子(ね)

丑(うし)

寅(とら)

卯(う)

辰(たつ)

巳(み)

午(うま)

未(ひつじ)

申(さる)

酉(とり)

戌(いぬ)

亥(い)

 

 

 「甲子園」は「甲子(きのえ・ね)」の年にできたので甲子園と言います。

 「甲」は「木の兄(きのえ)」、「乙」は「木の弟(きのと)」と読み、東洋医学の木・火・土・金・水の五行と対応しています。「丙(ひのえ)」は「火の兄(ひのえ)」であり、十二支の「午(うま)」は五行の火なので、「丙午(ひのえ・うま)」生まれの人は五行の火の性質が強すぎて、気が強くなると昔は言われました。

 東洋の歴史は、日本の「戊辰(ぼしん)戦争」や「壬辰(じんしん)の乱」、中国の「辛丑(しんちゅう)条約」、韓国の「甲午(こうご)農民戦争」のように、十干・十二支の干支の組み合わせで表現されてきました。

 

 年・月・日・時のそれぞれに十干と十二支の組み合わせがあり、生まれた年・月・日・時の四つの十干・十二支の五行の組み合わせから「運命」をみる占いを「四柱推命(しちゅうすいめい)」と言います。

 東洋の時間の干支では、夜の1時から3時の幽霊が出る時間は「丑の刻」です。午後12時頃は「午(うま)の刻」であり、午後12時より前を「午前」、午後12時より後を「午後」と言います。

東洋の方角も干支で表現します。「子(ね)」の方角は北で、「午(うま)」の方角は南なので、南北を結ぶ地球の線を「子午線」といいます。

 このように、東洋の文化の時間と空間は、十干と十二支で表現されてきました。

 

 2021年は辛丑(かのと・うし)で、「辛(つら)い」年でした。丑(うし・ちゅう)は植物が芽吹いて、伸びようとして伸びないようす、紐(ひも・ちゅう)がついているような状態です。伸びようとして伸びないのが2021年の特徴でした

 

 

 2022年は壬寅(みずのえ・とら)になります。

 壬(みずのえ)は妊娠の「妊」です。陽気が地中に潜伏して万物が懐妊している様子です。寅は「伸(のびる)」という意味があります。新しいモノが始まろうとする年の意味があります。伸びようとして伸びることのできなかった方は、東洋の思想では、今年がチャンスです!新しいことを始める年になります。

 また、東洋医学では「五運六気(ごうんろっき)」といって、気象と病気を予測する理論があります。2022年「壬寅」は少陽相火司天・厥陰風木在泉、木運太過となります。

 

 東洋医学の1,000年前の本『聖済総録』に壬寅年の1月から3月の予測が『病は気が沸騰して上にあり、出血して、目赤く、咳逆して頭痛し、ワキが張り、皮膚病となる』と書かれています。

 現代の言葉に変えると、花粉症で目が赤くなり、咳が出て、頭痛し、皮膚病が悪化するという予測になります。春はアレルギーの季節であり、結構当たっている印象がありますね。花粉症や頭痛は、鍼灸がものすごく得意な症状になります。

 ちなみに今年の3月から5月の病予測は『その病は熱が上にこもり、咳して嘔吐し、皮膚病を発する。胸のどが詰まり、頭痛・発熱し、頭がぼんやりして皮膚病となる』となっています。

 

 自律神経失調症で、のぼせる症状についても、鍼灸は得意中の得意です。思い当たる、身体の不調がある方は、ぜひ、神戸東洋医療学院付属治療院にご予約ください!

 

神戸東洋医療学院 早川 敏弘

 

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