厳しい冬の寒さもようやく緩み、満開の梅も終わりそうな神戸です。
関西では昔から、奈良東大寺のお水取りを迎えると厳しい寒さが一段落すると言われたり、暑さ寒さも彼岸までという風に言われたりします。毎年、肌感覚としてもよく言い表された言葉だと感じます。

 

 

一層春めいてくる彼岸の中日は、『春分の日』に当たります。
そんな『春分の日』ですが、昼と夜の時間が等しくなるとよく聞きます。しかし、昼夜の時間は本当に等しいのでしょうか?
今回はそんな常識を検証してみたいと思います。

2022年春分の日頃の“日の出”“日の入り”の時刻を国立天文台の情報を参考に確かめていきます。
今年の春分の日(3月21日)の“日の出”は6時02分、“日の入り”は18時11分です。
おや、これでは9分間昼の時間が長くなっていますね。
日をさかのぼって日の出と日の入りの時刻をみてみましょう。

 

●3月20日 6:04 18:11
●3月19日 6:05 18:10
●3月18日 6:06 18:09
●3月17日 6:08 18:08
●3月16日 6:09 18:07

このことから昼(日照時間)と夜の時間が等しいのは、2022年では3月17日ということになります。すると私が常識だと思っていた『春分の日』や『秋分の日』の昼夜の時間が等しいというのは間違いということです。
改めて、広辞苑で『春分』を調べてみると二十四節気の一つ、太陽の中心が春分点上に来た時の呼称で“昼夜の長さがほぼ等しい”とあります。
これは余計皆さんを混乱させてしまっているのではないでしょうか?

 

一般的には、昼は太陽が東の地平(もしくは水平)から現れてから西の地平(もしくは水平)に完全に没するまでと私たちは捉えていると思います。
それを基準にすると今年は、3月17日(何の意図もありませんが私の誕生日です^^)が、昼夜等しい日となってしまいます。

もし太陽の中心が地平から現れ、そして太陽の中心が沈む時刻を基準にすると、ちょうど昼夜を二等分することになります。しかし、太陽の上辺が地平から現れ始めて、完全に地平から出るまでは、およそ9分かかるのです。
これが、春分の日は日照時間が夜の時間より9分間長い理由です。

そんなことは知っているよという方が多いのかもしれませんが、私は長い間『春分の日』や『秋分の日』は、昼夜の時間が等しいと信じてきました。
このように世の中には常識と思われていても、調べてみると実際は違っているということもたくさんありそうですね。

 

鍼の施術についても、様々な先入観や常識があるかと思います。
その一つが、鍼施術はとても痛いだろうということです。
もちろん人の感受性はそれぞれですので完全な無痛であるとは決して言いませんが、皆さんが想像する“注射針”や“縫い針”が刺さった時などの痛みとは異なり、ほとんど痛みはありません。
それにはいくつかの理由があります。
まず1つ目は、日本で使われている鍼は、通常の“注射針”や“縫い針”などとは違い、圧倒的に鍼が細いことです。2つ目は、鋭い痛みを感じるセンサーが豊富に存在する皮膚を一瞬で通過させる技術のためです。

鍼施術を受けられたことのない方には信じ難いことかもしれませんが、施術中に眠っておられる方もよくいらっしゃいます。
施術を受けられた方々から「もっと鍼は痛いものだと思っていました」や「凝りに鍼があたると何とも言えない気持ちよさがありますね」等の感想を伺います。ですが、前にも述べたようにとても過敏な方も中にはおられます。
そんな方にはさらに細い鍼を使用したり皮膚には刺さず撫でたり、圧迫のみを行う鍼を使用し施術を行うことも可能です。

一言に鍼施術と言っても、施術方法や刺激量、使用する鍼の種類も様々です。
これも、オーダーメイド医療と鍼灸施術が呼ばれるゆえんの一つと言えます。

もう少しで新年度を迎えますね。新しい出会いや新しい気付きがあればと願っています。

 

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神戸東洋医療学院付属治療院 川上 靖