4月です。当校も入学式を終えました。
うららかな春の日差しの中、夢いっぱいの新入生の方々が歩みを始めています。
時を同じくして、当院でも二人の新任職員が施術を開始しました。
これからも付属職員一同、どうぞよろしくお願いします。

さて、最近は常に野菜や果物、花などが一年中出回っています。
そのため、なかなか季節を感じにくい場面も増えていますが
桃や桜、沈丁花などの地上の植物は、さすが百花繚乱の季節を迎え
私たちの気持ちを和らげ、また引き立たせてくれもします。

チューリップも春に花ざかりとなる種類に入りますが、今やフラワーショップでは秋や冬でもこの花を見かけるようになりました。
では、なぜこのようなことが可能なのかと尋ねられたら、皆さんはどうお答えになりますか??
大抵の方は、温室で人工的に温度を上げ、時期をあわせ花を咲かすことが出来ているのだとお答えになるのではないでしょうか。
しかしその答えは半分正解ですが、正当ではありません。
なぜなら、チューリップの球根は暖かな環境を与える前に
必ず、ある一定期間冷蔵庫で寒さを与え、その後温室に入れなければ花を咲かせない性質があるからです。

このことは自然摂理の不可思議さを改めて私に伝えてくれるように感じますし、
私たち人においても同じようなことが言えるように思うのです。
この春入学した学生の皆さんも、勤務を始めた職員の皆さんも
今後様々な経験を積み、それぞれの花を咲かせて欲しいと願っています。
 

神戸東洋医療学院 付属治療院 川上 靖