春うららかと思いきや??

4月です。当校も入学式を終えました。
うららかな春の日差しの中、夢いっぱいの新入生の方々が歩みを始めています。
時を同じくして、当院でも二人の新任職員が施術を開始しました。
これからも付属職員一同、どうぞよろしくお願いします。

さて、最近は常に野菜や果物、花などが一年中出回っています。
そのため、なかなか季節を感じにくい場面も増えていますが
桃や桜、沈丁花などの地上の植物は、さすが百花繚乱の季節を迎え
私たちの気持ちを和らげ、また引き立たせてくれもします。

チューリップも春に花ざかりとなる種類に入りますが、今やフラワーショップでは秋や冬でもこの花を見かけるようになりました。
では、なぜこのようなことが可能なのかと尋ねられたら、皆さんはどうお答えになりますか??
大抵の方は、温室で人工的に温度を上げ、時期をあわせ花を咲かすことが出来ているのだとお答えになるのではないでしょうか。
しかしその答えは半分正解ですが、正当ではありません。
なぜなら、チューリップの球根は暖かな環境を与える前に
必ず、ある一定期間冷蔵庫で寒さを与え、その後温室に入れなければ花を咲かせない性質があるからです。

このことは自然摂理の不可思議さを改めて私に伝えてくれるように感じますし、
私たち人においても同じようなことが言えるように思うのです。
この春入学した学生の皆さんも、勤務を始めた職員の皆さんも
今後様々な経験を積み、それぞれの花を咲かせて欲しいと願っています。
 

神戸東洋医療学院 付属治療院 川上 靖

より日本らしく

神戸の町中での紅葉も深まってきています。

短く過ぎ去ろうとする秋を惜しみつつ、スイーツの話でもしましょう。

私にとって、秋のスイーツと聞いてまず思い浮かぶのは「モンブランケーキ」です。

先日テレビでモンブランケーキが取り上げられており、興味深く見ていました。(決してよだれは流していませんよ)

それによると、モンブランは19世紀末ごろにフランスで誕生したそうです。

フランス宮廷で食べられていたマロングラッセの製造過程で、崩れてしまったシロップ漬けの栗をペーストにし、それに生クリームを混ぜ、細く絞りだして形作られたのがはじめとか。

 

ヨーロッパ最高峰のモンブランを国境にするフランスとイタリアですが、それぞれの国から見上げるモンブランの姿は、フランス側からは、なだらかで丸みを帯びて、一方イタリアからは氷河に山肌を削り取られ切り立てられたため、険しい姿として映ります。

そのため、ケーキのモンブランの形も両国で違うことも知りました。

そんなモンブラン発祥の地の人たちに、日本のモンブランを見せると驚かれるのが、ケーキの上に乗っている”栗”です。

もともと、栗の甘露煮という食文化を持つ日本独特の工夫なのだそうです。私自身初めて知り、納得すると共に、日本の技術の修得力とアレンジ力の高さについて改めて考えさせられました。

 

私たちが行っている鍼灸治療の技術についても同じようなことが言えます。

以前このコラムでもご紹介したように、鍼灸の起源は中国で、日本には奈良時代には伝来しました。

その後も様々な中国からの影響を受けつつも、やはり日本人が持つ細かさにより、独自の技術の発展を遂げています。

 

例えば、鍼治療で使用する鍼の太さも日中では大きく異なります。

中国での太い鍼に対して、日本では髪の毛ほどの太さの鍼を使用します。(現在では逆に、日本で使用する鍼を中国で使用されることも増えてきていますが)

そして、その鍼を使っての手技も多くあります(いささか多すぎるのでは、と私などは思うほどです)。

灸治療でも、日本で行われる皮膚に直接火が到達する方法では、米の半分ほどの大きさや糸状の細さにした形にもぐさを指先で整えます。

それを使用し、治療を受けられる人の体質や症状に合わせ、刺激量を微妙に調節するなどがよい例です。

 

オーダーメイド医療とも言われる東洋医学ですが、より日本人らしい繊細な技術や創意工夫の精神を活かすことで、社会に役立つことが少しでも増やせればと思いながら、

今回はこのあたりで筆を置き、フォークに持ち替えたいと思います。

神戸東洋医療学院 付属治療院   川上 靖

読書の秋

私は若いころ、履歴書の趣味の欄には、迷わず「読書」と書いていました。今も本を読むことが好きです。

「読書の秋」ということで、書店でもこの時期になると、フェアが開催されていることが多いです。
本が好きだと、本屋さんで1時間くらいは楽に過ごすことができますよね。
さて、皆さんは本を読むことに、どのくらいの時間を費やしているでしょうか。
読書の秋の由来は、中国で唐の時代、中国の文人・韓愈(かんゆ)が息子に宛てた手紙の中に、『燈火(とうか)親しむべし』という言葉があり、そこから来たそうです。
秋になると夜も長くなり、涼しさも気持ちよく感じられます。

明かりの下で読書するのに適した季節。

だから本を読んでしっかり勉強しなさい、という意味ですね。
本を読むことで、新たな知識の習得や感受性の向上、気分転換など、人によって、効果は様々でしょうが、人生の中に、何かきっかけを与えてくれるものであることに、違いはないように感じます。

ここ近年、インターネット等の他メディアが発達したことによる、活字離れが心配されていましたが、電子書籍も誕生しました。

本屋や図書館で、書籍を手にする人もまだまだ少なくないようです。
私も自宅の本棚に“積読”状態になっているものを、久しぶりにこの秋に読んでいこうと改めて思いました。

神戸東洋医療学院 付属治療院 池邉 由実

付属治療院内外の秋

残暑が続いていますが、ふとした瞬間の風や虫の音に秋を感じるようにもなりました。
そこで今回はまず当院から出て近隣を散策してみましょう!!
芸術の秋ということで、当院から歩いて5分程のところにある神戸市立博物館を訪ねることにします。

現在、日本を代表するアニメーションの画家・美術監督である山本二三(やまもとにぞう)の展覧会が開催中です。
この展覧会は、山本二三自らが選択した、アニメーション用の背景画、

その前段階のスケッチ、イメージボード(監督の要請をうけて描くアニメーションのための下絵)など、
未来少年コナン、火垂るの墓、天空の城ラピュタ、もののけ姫を含む約180点が一堂に紹介されています。
彼の作品は、日本人の中の原風景や二三雲と言われる光を捉えた美しさに特徴があり、思わずため息が出るほどです。

展覧会は9月25日(日)まで開催されています。
山本ニ三展が終了した後は、
9月27日(火)~12月7日(水)まで「ギャラリー 山下摩起展」
10月8日(土)~11月27日(日)まで「特別展 和ガラスの神髄-びいどろ史料庫名品選」
「古地図企画展 『鎖国』下の世界知識 ~刊行された世界図~」
が開催されます。
心の健康を保つためにも、鍼灸治療以外に、このような芸術に触れる時間を持たれることをお勧めします。

そしてまた当院に来院された際には、当院の秋も見つけてみてください。

神戸東洋医療学院付属治療院 川上靖