鼻呼吸のすすめ
まもなく6月、1年の半分がたとうとしています。
そろそろ皆様のお身体の疲れもたまってきている頃ではないでしょうか。
さて、今回は「呼吸」についてお話したいと思います
最近、患者さんを診ていて思うのは「口呼吸」の方が多いということです。施術中にお休みになられる方の多くが、少し口をあけて息をされています。この口呼吸、何がいけないの?と思われるかもしれませんが、皆さんの肩や頚の凝り、疲労感、風邪まで、その口呼吸の積み重ねが影響しているかも知れないといったら、どうでしょう?
世の中には沢山の異物が浮遊しています。この浮遊した異物はふわふわと風にのって隙あらば私たちの体内に入ってこようとしています。ではどこからはいってくるのでしょうか。それは、鼻と口です。鼻の粘膜には繊毛といわれる毛が生えており、入ってきた異物を絡み取り、それ以上体内に入らないようにします。時には、くしゃみとして外にだします。ところが、鼻に異常があると鼻での呼吸ができなくなり、口で呼吸をします。
口には鼻のように異物を捕まえるものはありません。食べ物を食べるようにどんどんと異物を体内へ入れていきます。もちろんその途中には気管があり、そこで見つかったものは咳として体外へ排出されます。しかし、いくつかはすり抜けて肺や消化器官などに入り、血液とともに身体中をめぐっていきます。常に入ってくる微細な雑菌と戦っている戦士たちはへとへとになり、警備が手薄になります。すると、いつも喉がイガイガして咳がよく出て、お腹の調子も何だか・・・・という状態に免疫力が低下し、感染症や風邪などといった病になりやすくなってしまいますまた、喉の調子の悪さはその周辺の筋肉へと伝わります。その結果、肩や頚が常に緊張した状態となり、血流が悪くなり凝りがひどくなります。
人間は本来、鼻呼吸をするようになっています。鼻の方が口よりも多くの酸素を取り込めるようになっているので、口呼吸だと十分な酸素が供給されません。呼吸は浅くなり、知らず知らずのうちに睡眠の質が低下し、疲労感を感じるようになります。また、口を開けたままだと、口を閉じる筋力が低下し、だらしのない顔になりがちです。本来の美しさも半減します
鼻呼吸をお勧めする理由を少しご理解いただけましたでしょうか。では早速鼻呼吸を、とは言ってもアレルギーなど鼻炎で鼻づまりがある方には、なかなか難しいかと思います。市販薬や鼻拡張テープ、鼻うがいやアロマなどでの改善方法もありますが、鍼灸でも対応しています鍼灸では、鼻の横の迎香(げいこう)や鼻通(びつう)と呼ばれるツボや、鼻だけでなく鼻周辺の筋肉にもアプローチしていきます。また、ローラー鍼など刺さない鍼を使用したセルフケアの方法もお教えいたします
口呼吸に慣れてしまうとなかなか鼻呼吸はしづらいかもしれません。普段、口で呼吸をしていると思う方は駅で電車を待っている間など、最初はそのわずかな間だけでも意識して鼻呼吸してみてください1日のうち何回でも構いません。最初はできなくても意識して鼻呼吸をしていくうちに身体は覚えていきます。
意識している間は可能でも、寝ている間は無防備になります。
寝ている間は口にマスクをして外からの雑菌が入りにくくするのをお勧めいたします
神戸東洋医療学院 付属治療院 田中 里佳
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神戸三宮で鍼灸といえば
神戸東洋医療学院付属治療院
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