思い切り涙を流すとすっきりしますよね。
心を許せる人とじっくり話をしたとき、嬉しいとき、悔しいとき、感動的な言葉やいい映画に出会ったとき、そんなときに涙を流すと、気持ちがスーッとして、心が洗われたような気分になりますよね。

私達は普段の生活では『役割』に沿って、理性的にキチンと生きることを求められています。
それは大事なことでもありますが、理性ばかりで本当の感情を抑え込んでいると自分を出しきれず、脳の感情をコントロールする部分の働きが抑制されてしまい、

涙も流せないほどのストレスが溜まってしまいます。
抑うつ状態によくみられる症状の一つだそうです。

またある学者の研究によると、涙にはストレスに関連したホルモンが含まれているそうです。
それはストレスによって生じる神経反応を楽にする作用があるものや、
ストレスを感じると分泌される「ACTH:副腎皮質刺激ホルモン」などの成分も見つかっており、涙の中には過剰に分泌されたこれらの物質の排泄作用があるのではないかという話です。

泣きたいときに思い切り泣けることは、素直に自分の感情を表せる。
そんな自分を大切にすれば、心豊かに生活できるのではないでしょうか。

神戸東洋医療学院 付属治療院 池邉 由実