手の効果
みなさん、突然ですが、最近ハグしましたか?
9月に入り、秋の気配が漂い始め、なんだか心さびしく・・・なったからお尋ねしているわけではありません(^^;
例えば、泣いている子供を抱きしめたり、落ち込んでいる友達がいると背中をさすったり、お腹が痛いと言われるとお腹をさすったりします。桜美林大学の山口創先生によると、この普段何気なくおこなっている「手で触れる」という行為には心身を癒す効果があるそうです
手は第二の脳と言われ、脳のシステムの中で手が占める割合はかなり多いとされています。また、皮膚には触覚の受容器がとても多く、触れられた感覚や温度感覚など数多くの情報をキャッチし、それが脳に送られます。そしてそれが心身に影響を与えるのです。
しかし、やみくもに触っても癒される場合と癒されない場合があります。この「手で触れる」という行為には気持ちよさを感じる法則があるそうです。
第一は素材の物理的な性質です。例えば、ざらざらとした布より、すべすべとした布を触るほうが気持ちよく感じます。これは、皮膚に傷をつける恐れがあるものは、脳の防衛反応により不快なものとして認識されるからです。
第二は、触れるスピードです。山口先生の研究では、1秒間に5cmのスピードで触れるともっとも副交感神経の働きが高まりリラックスでき、1秒間に20cmのスピードで触れると交感神経の働きが高まるそうです。
ではなぜ1秒間に5cmなのでしょうか・・・?
それはこの速度の時に最も興奮し、それ以上でもそれ以下でも興奮しない神経線維があるからです。この神経線維をうまく働かせることがなどで癒し効果が得られるポイントとなるようです。
私たち鍼灸師は一日に何人かの身体に手で触れ、痛みを発生させる場所を特定したり、他とは違う皮膚の感覚を探したりします。マッサージとは異なりますが、この「触診」により見つけたポイントに鍼や灸をすることで局所の血流を改善させ痛みを和らげます。また身体全体の血流を改善することは自身の持つ自然治癒力を高めることにもつながります。
心と身体はつながっています。心の不調は脳へと伝達され身体に影響を及ぼします。またその逆も起こります。
心身ともに健康でいられるよう、マッサージや鍼灸を活用していただければと思います
※参考文献:「手の治癒力」山口創
神戸東洋医療学院 付属治療院 田中 里佳
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神戸三宮で鍼灸といえば
神戸東洋医療学院付属治療院
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