梅雨は「湿気」の季節!
こんにちは
梅雨は湿気が強く、身体が重だるく感じる人が増えます。
東洋医学では、「湿気」が経絡を詰まらせて、身体を重だるくすると考え
ています。
スポーツや交通事故で古傷をもっている方は、「雨が降ると痛くなる。
古傷で天気予報ができる」とおっしゃいます。たぶん、昔の人も、
こういった経験から「湿気が経絡を詰まらせる」と考えたのではないで
しょうか?このような、身体の重だるさや慢性疲労痛みには鍼灸が効果的です。
鍼灸治療を定期的に受けていただければ、身体もスッキリします
東洋医学では天地人三才思想といって、「人間は自然の一部である」と考えています。旬の飲み物や食べ物
は、人間の身体に作用して、季節にあわせて変化させます。身体を冷やすものと温めるものがあり、夏は身
体を冷やすものが増えます。東洋医学では、冷やすものを陰、温めるものを陽とみなし、陰陽のバランスをと
ります。
例えば、いまは新茶の季節です。緑茶は身体を冷やす効果があります。また、この季節は麦秋といって、麦
が収穫される季節です。夏になると、麦茶が美味しくなります。食べ物も、冷麦や素麺、ビール(麦酒)が美
味しくなります。麦もビールも、身体を冷やすと東洋医学では考えています。
ナスビやトマトなど、夏野菜も身体を冷やします。キュウリ
はものすごく、身体を冷やします。昔は日焼けあとにキュウ
リパックをしていました。 スイカは東洋医学では、「天然の
白虎湯(びゃっことう)」といわれます。「白虎湯」とは熱中症に
使われる漢方です。中国の農民は、熱中症にならないため
にスイカを大量に食べます。
この季節は汗をかきすぎて、尿量が少なくなるため、身体
がむくみ重だるさを感じやすいです。
夏野菜はいずれも利尿作用があります。「西瓜糖(すいかとう)」というスイカの果汁を煮詰めたペーストも、
利尿作用がありむくみ取りに効果があります。このスイカの有効成分はアメリカでも「L―シトルリン」という名
前でサプリメントとして販売されて人気があります。スイカは夏の食べるサプリメントなのです
お茶でお勧めなのは、ドクダミ茶です。ドクダミは十薬(じゅうやく)といって、十の薬の役割を果たします。
身体を冷やして、尿量を増やす作用があり、この季節にピッタリです。
もう一つお勧めなのは、はと麦です。はと麦も利尿作用があります。漢方では「ヨクイニン」という名前です。
「はと麦」=「ヨクイニン」は、ご飯と一緒に炊いてもおいしい食べ物ですが、「麻杏よく甘湯(まきょうよくかんと
う)」という漢方にも配合され、肩こりなどにも効果がある漢方の生薬でもあります。「ヨクイニン」はイボ取りや
ニキビなどの肌荒れにも使われ、女性向けですが、さらに東洋医学では昔から「抗腫瘍作用」があるといわ
れています。「ヨクイニン」は身体を温めたり冷やしたりしないので使いやすいです。
夏に身体を冷やしすぎるのも問題です。身体を温める飲み物は
紅茶です茶葉を発酵させて作る紅茶は身体を温めます。ただし、
紅茶を飲む際は砂糖抜きです砂糖の原料であるサトウキビは
沖縄やフィリピン、キューバなどの暑い土地でとれるものなので、
身体を冷やします。秋の柿も生柿はとても身体を冷やしますが、
干し柿は身体を温めます。これは東洋医学の面白いところです
梅雨の季節はぜひ東洋医学の知恵を普段の生活に活用して、旬の飲み物や食べ物で身体のバランスを
整えていきましょう
神戸東洋医療学院付属治療院 早川 敏弘
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神戸三宮で鍼灸といえば
神戸東洋医療学院付属治療院
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