大寒
2021年に入り、各地で雪が降るなど今年の冬は本当に寒い日が続いています。コロナウイルスによる緊急事態宣言の影響というよりは、寒くて外出を控えているという方も多いのではないでしょうか。
暦の上では、間もなく二十四節気の大寒を迎えようとしています。一年中で最も寒い時期となり、この時期に醤油や酒、味噌などを仕込むと良いとされています。これを「寒仕込み」といいます
「寒仕込み」に欠かせないのが、「寒の水」です。「寒の水」とは、小寒から大寒の時期に汲んだ水のことです。この時期に汲んだ水は、一年で最も雑菌が少なく、良質な水とされ、柔らかくいつまでも腐ることなく保存できるとされていました。そのため、長期保存が必要な醤油や酒、味噌などを仕込むのに適しているとされていたようです。
「寒仕込み」という言葉は日本酒造りの「寒造り」が元になっているともいわれています。日本酒は、原料となる米ももちろん大事ですが、使用される水の成分にとても厳しい基準が設けられているそうです。
酒は百薬の長ということわざがあります。それなら、たくさん飲んじゃえと言いたいところですが、やはり飲みすぎは禁物です。日本酒では一日一合程度までが良いとされています。
アルコールの代謝に最も関係するのは肝臓です。
多岐にわたる肝臓の働きを簡単にご紹介します。
①糖・タンパク質・脂質・ビタミンや無機質・ホルモンの代謝
②脂肪の消化・吸収、脂溶性ビタミン、鉄、カルシウムなどの吸収に必要な胆汁の生成
③解毒作用(血液中の有害物質の無害化、薬物やアルコールの代謝)
④血液凝固因子の生成
⑤血液の貯蔵
⑥生体防御作用・・・などです。
これを見ていただいてもわかるように、肝臓にとって、アルコールの代謝作用はほんの一部の働きにすぎません。なので、アルコールを飲まない人でもストレス過多、暴食、不眠など良くない生活習慣を続けていると肝臓にダメージを与えます。
肝臓は沈黙の臓器といわれ、肝臓に障害が発生していてもなかなか症状にはあらわれません。手遅れになる前に、今一度生活習慣の見直しをしてみてはいかがでしょうか。
鍼灸は、ストレスや緊張で凝り固まった身体をほぐします。そして、身体のもつ自然治癒力を引き出すことで免疫力を向上させます。この働きが肝機能の改善につながると考えられています。生活習慣の改善に鍼灸治療を付け加えることもご一考いただければと思います
神戸東洋医療学院付属治療院 田中 里佳
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神戸 三宮で鍼灸といえば
神戸東洋医療学院付属治療院
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