かき氷はじめました ホームページはじめました
夏至を過ぎ、夏本番まであと一歩となった神戸です。
とはいうものの、住環境の変化や農法の改良により、食べ物で季節を感じる機会は減ってしまっているのも事実です。
しかし、そんな中にある『かき氷はじめました』の案内やのぼりは、私たちに夏の訪れを強く感じさせるものの一つです。
そしてかき氷の思い出は、盆踊りや縁日の風景など私たちをあの夏の日にあっという間に連れていってくれます
頬張ったかき氷の蜜の甘さや、その時その冷たさで頭にくる痛みを思い出す人もいることでしょう。
ということで今回は、あの夏、一緒に花火をした人との甘酢っぱい思い出についてではなく、かき氷を食べたときに起こる頭痛についてお話しします。
そうです。かき氷を食べたときにこめかみにキーンとくる、あの頭痛です
この現象にはちゃんとした(?)『アイスクリーム頭痛』という医学用語がついています。
(きっとこの命名者はアイスクリーム頭痛の為、アイスクリームを食べられなかったか、あまりに暇だったかのどちらかだと思います)
医学的に原因は判明していませんが、二つの説があります。
一つは、冷たくなった口の中を温めようとして血液量を増やすため、脳の血管が拡張し、一時的に軽い炎症が起こって頭痛がするという説です。
もう一つは、口の中の冷たさの刺激が強すぎると、喉を通過する際にその刺激が、上あごの奥にある三叉神経から脳に伝わるときに『冷たい』ではなく『痛い』と情報が伝達されてしまうという説です。
しかも、痛みを感じる場所が口ではなくこめかみに間違って伝わります。
このような痛みの混線を関連痛といいます。
私の臨床経験を通してもおそらく二つ目の説が正しいと考えています
私たち鍼灸師はこの関連痛という現象を内臓の病気や症状のサインを読み取る一つの手がかりにしています。
たとえば、風邪気味で喉に炎症が起きている際、首や肩が張って痛くなったり、尿路結石の際、腰の痛みを訴えたり、また、心臓に不調がある際、左の腕にしびれや痛みがあらわれるなどです。
実際、体に現れるサインは関連痛といった痛みだけでなく、皮膚の状態の変化や筋肉にコリとして現れる場合もあります。
こういった様々なサインが、鍼灸施術の診察や治療にとって大事なポイントになっています。
今回は、アイスクリーム頭痛から私たちが感じる痛みの一端についてとりあげました。
ちなみに、本当はかき氷よりアイスクリームの方が温度が低いのですが、アイスクリームは含まれる脂肪分のせいで口の中を冷やす効率を下げています。
そのため、アイスクリームを食べた時よりかき氷を食べた時の方が、こめかみにキーンとくるようです。
(アイスクリーム頭痛の命名者についてあと一つ言えるのは、恐らくかき氷を食べたことのない人だろうということです)
さて、かき氷はじめましたつながりで言いますと、当院の専用ホームページをこの度開設しました。
今後さらに充実をはかってまいりますので、よろしくお願いいたします。
あと、当院ではかき氷をお出ししていないことを念のため申し添えさせていただき、このコラムを閉じたいと思います。
神戸東洋医療学院 付属治療院 川上 靖
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