過敏性腸症候群

2018年度も、もう4分の1が過ぎてしまいました

4月は新しい環境に不安を感じながら、皆さんの一生懸命頑張る姿がみられます。

緊張の連続でお腹が急に痛くなったり、便秘がひどくなったりなどの経験はありませんか

今回はこのような症状についてお話します

みなさん、過敏性腸症候群いう言葉を聞いたことがありますか

試験や面接の日に、「お腹がしくしく痛くて下痢になった」「便意を感じてトイレに行ったがすっきり便がでなくてお腹が痛かった」などといった経験はありませんか？これが過敏性腸症候群です

専門的に言うと、別の疾患や器質的に異常はないのに、大腸や小腸の筋肉が過敏になることで起こる機能障害の総称です。症状は大きく下痢型と便秘型に分けられ、主にストレスを感じたときや食後に現れます。腹部の膨満感といった症状も下痢や便秘と一緒に出る可能性があり、慢性的な疾患です

特に、精神的なストレスは過敏性腸症候群の症状を誘発する主要な原因になります。主に20～30歳代に多発し、男性より女性が2倍ぐらい発病する確率が高いですが、年齢とともにこのような性別の差はなくなると報告されています。また、成人や青少年の10～20％がこの疾患を患っているといわれています

東洋医学的には精神的なストレスや悩み、考えすぎ、怒り、抑うつなどで気（エネルギー）の流れが悪くなり、消化機能に影響を与えることで、下痢または便秘、もしくは下痢と便秘を繰り返すような症状がでると考えられています暴飲暴食などが原因で脾胃に傷がついたり、もともと脾胃が弱かったりする人も過敏性腸症候群になりやすいです。鍼灸治療では、感情を安定させて気血の循環を円滑にすることで、症状をなくします。生まれつき腸の機能が弱い人や栄養状態の悪さにより腸の機能が低下している人はツボを使ってその機能をよくする治療をします

過敏性腸症候群の症状は便秘・下痢だけではなく、腹痛、疲労感、頭痛、不眠症、肩こりなどを伴うこともあります。しかし、排便後にはこのような症状が軽減します。そのため多くの方々が、一時的な症状のため治療を受けずにそのまま放置してしまいます。でも、試験や面接のような重要な日に、熱心に準備したことの成果を十分に発揮できないかもしれません過敏性腸症候群により低下した大腸機能の改善を含めて、自分の健康のために治療を受けるのが望まれます過敏性腸症候群で苦労している方は、ぜひ鍼灸治療の効果を体験してみてください