口の健康を保ちましょう
もうすぐ4月になりの新学期や新生活が始まりますね。
4月18日には「よ(4)い(1)歯(8)」ということで良い歯の日があります
みなさんは普段、口に関心を持っていますか?
最近、歯医者に行くと「オーラルフレイル」という言葉を目にします。
オーラルフレイルは身体の衰え(フレイル)の一つで、口腔機能の軽微な低下や食の偏りなどがみられます。口の衰えはとても恐ろしく、次々と負の連鎖を引き起こし、最終的には命の危険にさらされることもあります。
老化はもちろん、柔らかいものばかり食べたりしていると、筋肉が弱り噛む力も衰えてきます。噛む力が衰えると、食べ物を咀嚼することが難しくなります。そうなると徐々に噛むことが億劫になり食欲も低下してしまいます。食習慣が悪化することで栄養バランスも崩れてしまい、噛む力だけではなく、全身の筋力までも衰えてしまいます。
その結果、日常生活にも支障をきたし、「要介護」になる恐れが高まります
加齢とともに歯が抜けることも、オーラルフレイルのリスクを高めます。歯の本数が少なくなることで当然噛む力は弱くなります。一般的に歯の本数が20本を下回ると、噛む力が著しく低下すると言われています。
歯だけではありません。人間は噛むことによって唾液が分泌されますが、唾液には食べ物の消化を助けてくれる作用があります。また、唾液中にあるタンパク質「ヒスタチン-1」は抗菌作用があります。最近の研究では、血管形成細胞を活発化し血管を新生させ、さらに接着剤のように細胞同士をつなぎ合わせ、傷口の組織を再生する働きを持っていることが明らかになりました。
「殺菌作用により口腔を清潔に保ち、虫歯を予防し、胃腸を健康に保つ」、そんな働きをする唾液ですが、唾液量の減少はオーラルフレイルを加速させる大きな要因となります。
ある研究によると、オーラルフレイルによって4年後の要介護や死亡リスクは、健康な人の2倍以上に高まると結論づけています。
オーラルフレイルの予防には固い物をよく噛む事や、歯みがき、パタカラ体操があります。
「パタカラ体操」は「パ」「タ」「カ」「ラ」の4文字をそれぞれ「パパパパパ」「タタタタタ」「カカカカカ」「ラララララ」と繰り返し大きくはっきり発声することで、口の周りの筋肉や舌の動きの衰えを予防する体操です。
口腔環境と健康はとても関係が深いということが分かっていただけたと思いますが、中医学ではずっと以前から口腔環境と健康の深い関係に気が付いていました。
健康で長生きする為に中医学では「養生」を重視しています。
養生とは健康に注意し、病気にかからず丈夫でいられるように努めることですが、その養生法の中に「鳴云鼓(めいてんこ)」と「漱玉津(そうぎょくしん)」という口の健康を高める方法があります。
「鳴云鼓」は、塩と温水を口に含み歯を拭き、歯をカチカチと百回咬む動作を行うことで、継続して五日間行うと歯が丈夫になります。
「漱玉津」は唾液を利用してうがいをする方法です。口をわずかに閉じ、舌尖を歯の表面に当て、上の歯から下の歯へゆっくり円を描くよう舌を回します。12周ほどすると唾液がたくさん出てきます。唾液を飲み込み、次は反対方向へ同じように舌を回します。「漱玉津」を行い唾液分泌が促進されれば前述した唾液の効果を得ることができますよね。中医学では唾液は飲み込むもので、吐くことをよしとしません。唾液が体にとって重要な物質である事を経験的に知っていたからでしょう
みなさんは唾を吐いていませんか?歯は20本以上ありますか?健康に長生きするためにも、ずっとおいしい物を食べていくためにも、鍼灸治療で体を整えながら、口の健康にも気をつけましょう。
でも食べ過ぎは禁物ですよ
神戸東洋医療学院 付属治療院
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