真夏の夜の夢
夏本番を迎え、約半分が過ぎました。
先日こちらでは、みなとこうべ海上花火大会が今年も行われました
さまざまなイベントが増える夏ですが、それらを元気に乗り切るためにも睡眠は不可欠です。しかし熱帯夜が私たちの安眠を妨げます
ただ暑さによる寝苦しさは部屋を適温に保つことで解消できますが、原因がよくわからない寝苦しさは辛いものです(原因がわかっていてもなかなか眠れないのも辛いですが)。
今回はそんな眠りについて取り上げます
私たち動物はなぜ眠るのでしょう
睡眠についての研究は最近進んできていますが、まだまだ解明されていないことも多くあります。
眠りは、動物が健康でありながら意識を失っている状態です
そんな時に天敵に襲われないために、天敵の多い草食動物は、なるべく睡眠時間を短くし危険な状態を減らしています。
キリンは2~3時間眠るだけと言われています(大きな身体を保つために長い食事時間を必要とするのも理由の1つです)。
イルカは半分の脳を眠らせ、残りの半分の脳を使い息継ぎをし泳ぐのです
もし、完全に眠ってしまえば溺死してしまうからです。
ある種の渡り鳥は、急降下している一瞬にも睡眠を取っています。
私たちはそんなリスクを払ってまで眠る必要はあるのでしょうか
かのエジソンは、睡眠とは「無駄な時間にすぎない」と言っていますし、ナポレオンは睡眠時間を「3時間は勤勉、4時間は普通、5時間は怠惰」と言っていたそうです。
しかし、偉人の中でもアインシュタインは10時間以上寝ていたようですし、シェークスピアなども睡眠を大切に考えていたようです
かつて研究者たちは、ラットなどの動物を眠らないようにする実験(断眠実験)を多く行っています。
動物から眠りを奪うと体重の減少、体温の低下、皮膚の潰瘍形成、運動性の低下が見られ、やがて免疫不全のため細菌感染症を引きおこし、死に至ることが示されています。
つまり、睡眠を取ることは、生命を維持するために不可欠なことなのです
実験で人を眠らせないことはできません。しかし人が長時間眠らなかった記録は残っています
1964年に当時17歳の男子高校生がクリスマス休暇の自由研究のために、不眠記録樹立を目指しました。
そして彼は11日間眠らずに過ごす記録を打ち立てました。
断眠2日目になると、怒りっぽくなり体調不良を訴え、記憶に障害が見られるようになりました。
集中力がなくなり、テレビを見ることも困難になりました。4日目には妄想するようになりひどい疲労感を訴えました。
7日目には彼は震えを呈し、言葉を話すことも困難になりました
この不眠記録は2007年にイギリスの42歳の男性が11日と2時間の不眠を行い塗り替えました。
彼らは一過性の精神の異常をきたしたものの、再び眠ることで完全に回復しました
このように、睡眠は私たちにとっていかに大切か、改めてよくわかります。
最近は人によって最適な睡眠時間を遺伝子から読み取れるのではという研究も始まっています
それではここからいよいよ私が考える睡眠の意味や、そんな大切な睡眠をうまく取れない(眠りにくいもしくは眠りの質が悪い)時に自分で出来る対処法や、鍼灸治療についてお話したいと思います・・・
が、それは次回の担当コラムでお話したいと思います
「そんなの気になって眠れない」という方はどうぞご来院ください。施術時間中、しっかりとそれらについてお話させてもらいますのできっと寝かせません(笑)
では次は、すがすがしい秋にお会いしましょう
神戸東洋医療学院 付属治療院
川上 靖
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神戸 三宮で鍼灸といえば
神戸東洋医療学院付属治療院
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