体温を上げると免疫力も上がる!
新型コロナウイルスの影響で、ご自身の体温を測る機会が増えた方は多いのではないでしょうか。当院でも来院される方の健康チェックの一つとして、検温をさせていただいております
「37.5℃」
今は削除されましたが、感染症の有無を疑い検査をする基準値とされていました。
この数値は、日本の感染症法において「発熱」と定義されている値です。37.5℃以上で発熱、38.0℃以上で高熱とされています。ちなみに平熱は36.0~37.0℃です。しかし、平熱は人それぞれという理由もあり、この基準は削除されました。
今から約50年前の日本人の平均体温は、36.8℃といわれていました。しかし、現代人の平熱は36℃台前半やそれ以下の人もいて、昔よりも下がっているようです。その原因は、食生活や環境、生活習慣の変化などといわれています。平熱が35℃台の人にとっては、37.5℃は高熱並みにしんどいことでしょう
ではなぜウイルスに感染をすると発熱するのでしょうか。
これは、体内に入り込んだウイルスの増殖を抑えるための身体の防御反応です。体温を上げることにより、ウイルスを攻撃するための免疫細胞を活性化させているからです。
私たちの身の回りには、ウイルスだけでなく、細菌やほこりなど、身体に有害な物質がたくさん存在しています。それでも簡単には病気にならないのは、有害物質を身体から排除する防護システムの役割をした免疫があるからです。すぐに有害物質に反応するためにも、高い免疫力を持っていることが大切です。
「体温が下がると免疫力も下がる」と聞いたことがあると思います。たしかに、体温が低いと免疫力も低下します。それだけではなく基礎代謝の低下も起こります。
では、体温を上げるためにはどうすればいいでしょうか。
まずは、規則正しい生活です。不規則な生活は、ホルモンバランスも崩れやすいです。また、一日の体温リズムを一定にするためにも、規則正しい生活は大切です。
つぎに、バランスの良い食事です
〇〇が免疫力アップには良い!などと言われたりしますが、それに偏ることなく全栄養素をバランス良く摂取することが大切です。また、食事を摂ることで胃腸が消化・吸収をするために働くため、体温は高くなります。よく、朝食を摂ると免疫力が上がると言われているのは、寝ていた状態の身体から体温を上げて、活動モードへスイッチオンするためですね。
そして、運動をすることです。
運動をすることで、血流が良くなります。血管の中の血液が全身に熱を運んでくれるだけでなく、免疫細胞も運んでくれます。
ウォーキングなどの有酸素運動だけでも効果はありますし、ラジオ体操などで関節を動かす運動もさらに効果があります。余裕のある方は、スクワットもおすすめです。下半身の大きな筋肉を動かすことにより、さらに熱を産生してくれます。
それでもなかなか体温が上がらないという方や、免疫力をもっと上げたいという方には、鍼灸治療がおすすめです。鍼灸による身体への刺激が、免疫細胞を活性化させることになり、免疫力を高める効果があります。ウイルスに対する特攻穴は解明されていませんが、身体を健康な状態に保つ効果は十分にあります。実際に鍼灸に通うようになって風邪を引きにくくなったという方も多いです。
普段から健康な身体でいることは、今回のようなウイルスに対しても少しだけ自信を持って過ごせるかもしれませんねまだまだ油断することなく、感染予防対策と合わせて免疫力の高い身体作りをしていきましょう
神戸東洋医療学院付属治療院 池邉 由実
********************
神戸 三宮で鍼灸といえば
神戸東洋医療学院付属治療院
********************