冬の腎
みなさんこんにちは
朝晩はすっかり冷え込み、いよいよ冬本番に突入という感じですね。
今回は冬と関係の深い「腎」のお話をしたいと思います
腎は、五行「木火土金水」でみると水に属し、五季の中では冬、五悪の中では寒にあたり、腎が寒さを嫌うことを意味します。
腎が冷えると体内を流れる水液も冷え、身体に様々な不調が起こってしまいます。腎は寒さにとっても弱いので、冬の時期は腎の働きが弱くなりやすいのです
まずは東洋医学での腎の働きを知り、腎の補い方(ケア方法)をご紹介しましょう
腎の働きは主に大きく3つあります。
1、腎精蔵…我々が先天的に持っているエネルギーの基本物質『精』を蓄えます。
『精』は2種類 ★親から受け継ぐ「先天の精」(成長や発育、生殖をつかさどる)
★飲食物から得る「後天の精」(他の五臓六腑の代謝や働きを促進させる)
2、腎主納気(じんしゅのうき)…呼吸の深度を保って、呼吸が浅くなるのを防ぎます。
3、腎主水 (じんしゅすい)…人体の水液をコントロールします。
この水を暖かい温度に保ち全身へめぐらす働きをしています。
寒さによって腎の働きが弱ると、老廃物が排出できなくなります。
そして膀胱や生殖器、ホルモン、免疫、骨、耳、脳などいろいろな器官に影響が出てきます。また、睡眠が深くとれず目の下にクマができる、寝汗をかく、耳が聞こえにくくなる、足腰が弱る、白髪が増える、全身の浮腫みなどは腎臓の弱りでみられる症状です。そう!まさに老化現象です!
そうならない為に冬に腎をしっかり補う事がとても重要になってきます。
そこで腎の養生を少しご紹介しますね。
・まずはしっかり睡眠をとる 夜更かしに気をつける
(0時~2時は子時(しじ)といって腎の時間なので、腎をゆっくり休めるためにも早く寝ましょう)
・体を冷やさないよう身体の中心を暖める
(腰やお腹に腹巻やカイロを貼る、お風呂で体を温める。湯冷めに注意)
・温かい朝食をとる
(お味噌汁やおかゆなどを食べ、冷たい飲み物は×)
・乾燥を感じたら水分を補給する
(スポーツドリンクや経口補水液を少し温めてコップ1杯程少しずつ。コーヒーや緑茶、アルコールなどは×)
・腎を補う食品をとる
(りんご、オレンジ、みかん(焼くといい)、黒豆、黒ゴマ、黒きくらげ、ひじき、海藻類、牡蠣、えび、
しじみ、くるみ、大豆、豚肉など。塩分に注意してとりましょう)
本来、自然界の動植物達は秋にしっかりエネルギーを蓄えたのち、冬の季節は活動を停止してじっと春を待ちます。しかし我々人間は冬眠などできませんよね。(希望はそうしたいですけどね)
同じように人間もあちこち動き回って気や体力を消耗したり無理なダイエットは避けるようにして冬はしっかり腎を補いましょう。
無理せず温かくして少し長めに睡眠をとってくださいね。アンチエイジングにもつながりますよ。
みんなで腎をしっかりケアして美しく元気に笑顔で春を迎えましょうね
神戸東洋医療学院 付属治療院
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