梅雨の時期ももうすぐ終わり
6月も残りわずか・・・
もうそこまで「夏」が近づいてきています
皆さんは、これからの暑い夏、どう乗り切っていきますか?
クーラーをガンガンにきかす、冷たい飲み物を多く飲む、辛い物を食べる、かき氷を食べる・・・
いろいろあるとは思いますが、中には気持ちから涼しくなるように「ホラー映画」を見るとか「怪談」を聞きに行くなども・・・もしくは上司に怒られる(これは冷や汗か
)
「怪談話」には有名な「番長皿屋敷」や「牡丹灯籠」、市川海老蔵さんが演じて映画にもなった「四谷怪談」があります。
「四谷怪談」ですが、ご存知の方も多いと思いますので内容には触れませんが、
お岩が夫・民谷伊右衛門に日々毒を盛られ、徐々に顔がただれて死んでしまいます。そして幽霊になり復讐をしていく・・・。
このときお岩に盛られた毒ですが、皆さん何かご存知ですか
答えは、漢方薬の材料としての「附子(生薬名:ぶし)」といい、ある植物の塊根です
この「附子」、美人の対義語の「ブス」の語源で、歌舞伎や狂言でも「附子(ぶす)」という演目があるのですが、どの植物か皆さんわかりますか
実は猛毒として有名な「トリカブト」です
トリカブトはアルカロイド系のアコニチンという強い毒性成分を含んでいます
アコニチンは、少量であれば中枢神経に対して麻痺作用や興奮作用、鎮痛作用、強心作用(心臓の収縮力増加と心拍増加)があります。
利尿、関節痛、虚弱体質者の腹痛、下痢、遺精などの症状に処方されます。
漢方薬では、強い毒性を抑える加工をした附子を他の生薬と組み合わせて使います。
附子の入っている漢方薬としては、「真武湯(しんぶとう)」、「八味地黄丸(はちみじおうがん)」、「麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)」などがあります。
華岡青洲が作った麻酔薬にもこの附子が配合されています。
「毒をもって毒を制す」
漢方では附子の強い毒性を加工して薬として使用できるようになっていますが、毒と薬は紙一重、十分注意すべきものです
すべての漢方薬にいえることですが、個人の体質や症状など全身の状態によって使われるものが変わるので、専門家の正確な診断によって処方してもらうことがとても大事です
ちなみに私はホラー映画も怪談話もまったく興味ありません。。。というか、苦手です
幽霊も怖いですが、「四谷怪談」の噺も元々は人間の欲から始まったこと。。。
実に恐ろしきは人間なり
皆さん、たまには伝統芸能にふれに
エアコンの効いた舞台小屋にでも足を運んでみてはいかがでしょうか
神戸東洋医療学院付属治療院 田中 里佳
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神戸 三宮で鍼灸といえば
神戸東洋医療学院付属治療院
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