鍼についての豆知識
今回は鍼灸師なら誰でも知っているけど、一般の方にはあまり知られていない鍼の豆知識を紹介させていただきます
<鍼の太さについて>
0.05~0.15㎜ 日本人の髪の毛の太さ
0.12~0.25㎜ 鍼灸治療での鍼の太さ
0.40~0.90㎜ 注射針の太さ
鍼灸治療では0.12~0.25㎜の太さの鍼を使う事が多く、細い鍼だと髪の毛と同じくらいの太さなので身体の場所によっては刺されていると気づかない方も中にはいます。注射針と比べ1/2~1/7の太さで、注射をする時の刺すような痛みはほとんどありません。
痛みとは別に「響き」といわれる鍼治療独特の感覚が生じることが多いです。「響き」はズシンやズーーン、と重い感じがしたり、鍼を刺入している部位だけでなく他の部位に拡がって感じられる事もあります。
細い0.12㎜の鍼は主に美容鍼の時に使用します。0.12㎜の鍼は髪の毛と同じ位の細さです。顔は身体の他の部位に比べ、神経と血管が多いため敏感で出血もしやすいので身体に使うものより細い鍼を使います。
また、鍼を受けるのが初めての方や、子供、高齢の比較的体力のない方、敏感な方には細めの鍼を使う事が多いです。ローラー鍼やてい鍼(ていしん)と言う刺さない鍼を使用する事もあります。鍼治療を受けてみたいけど刺されるのは少し怖いと言う方は、一度お気軽に相談してみてください
余談ですが、神経の密度の違いをどこでも簡単に実感できるテストがありますやり方は簡単で、皮膚にペン等で2点を同時に刺激して感度の違いを調べると言うものです。神経の密度の低い背中などは2点の距離がある程度離れていても1点に刺激が与えられていると勘違いしてしまいます。一方、神経の密度の高い顔や手のひらでは、2点の距離をかなり近寄らせないと勘違いしません。
このテストでは、体の感覚を司る神経の大まかな分布密度を知ることができます。2点と認識できる距離が近いほど神経の密度が高く、痛みなどを感じやすい部位です。
<中国鍼と和鍼の鍼の刺し方の違い>
鍼には和鍼と中国鍼と呼ばれるものがあります。和鍼は日本で、中国鍼は中国で使われてきた鍼の名称です。中国鍼は和鍼より太いと思われがちですが、主な違いは形状です。形状の違いは刺し方が異なるためです。
和鍼は、鍼より若干短い管を用いその中に鍼を入れて鍼の頭をトントンと弾く様に指先で叩きながら入れていきます。鍼の長さとそれを入れる管の長さの差はおよそ3mmで皮膚にある痛点を瞬時に通過して痛みを感じにくくする仕組みになっています。
中国鍼は管を使わずに直接鍼自体を持ち、皮膚に押し込むように刺していきます。和鍼はこの中国鍼が日本に伝わり独自に進化していったものです。また、中国鍼と和鍼の使い分けは刺し方だけではなく、治療の方法によっても変えて行っています。
当院では中国鍼を使う先生、和鍼を使う先生、両方在籍しています。ご興味が湧きましたら、当院までお気軽にご相談ください。お待ち申し上げています
神戸東洋医療学院 付属治療院
*************************************************************************
神戸三宮で鍼灸といえば
神戸東洋医療学院付属治療院
*************************************************************************