今回のテーマは「呼吸」です。

 

湿気が多く、祝日のない6月はストレスが溜まりやすく、どうしても気が張りがちです。

普段の生活の中でも気が付くと、首肩周りに力が入ってしまいます。パソコンのディスプレイやスマートフォンなどとの距離が近く、首が前に出て前傾姿勢になりがちです。

このような姿勢でいると「呼吸」が浅くなります。

 

呼吸は一日に3万回すると言われており、そのほとんどが無意識に行われています。

息を吸うときは、肋骨や首周りの筋肉が収縮し、横隔膜が下がって、肺が膨らみます(胸郭の拡大)。

しかし、前傾姿勢での呼吸では、肋骨がうまく広がらず、肺を大きく十分に膨らませることができません。

そのままだと空気の循環が適切に行われないため、体は「もっと呼吸を」と呼吸数を増やします。

その結果「呼吸が浅い」という状態が生まれてしまいます。

 

 

胸郭の拡大と縮小ができない状態は、巻き肩や反り腰を誘発し、腰痛や肩関節痛、可動域制限のきっかけになり得ます。

 

胸郭の状態を正すためには「筋肉の柔軟性」「関節の可動域」「適切な呼吸」の大きく3つがあり、それぞれにアプローチをしていくことが大切になります。

本来であれば胸郭周りにストレッチ刺激を入れながら呼吸介入を行う「スタビリティエクササイズ」が有効です。

しかしながら、これは関節痛などが比較的少ない方は正しくできるものですが、重度の肩関節周囲炎の方などはそのための姿勢ができないため、治療が最優先になります。

 

そこで、どんな方でも意識してできることとしては、大きな関節運動を伴わない「呼吸」です。

ただ、よく見られるエラーケースとしては、仰向けで寝たときに一般的に言う「あばら」の部分で肋骨が外に開く「リブフレア」という現象があります。

このリブフレアの状態は、「腹圧が抜けやすい」「重心が定まらない」「体幹がブレる」などの骨格的変化を引き起こし、それによって骨盤や腰の不安定感からくる腰痛などにつながります。

 

よく腰痛で腹筋を鍛えなさいと言われるのは、単に表面に見えているアウターマッスルの腹直筋を鍛えることよりも、奥の内臓や骨の近くにある内腹斜筋や腹横筋などのインナーマッスルに刺激を入れることで、「体幹を締める」ような動きが有効だからです。

肋骨が広がったままの状態では腹部のインナーマッスルの活動が悪く、逆に背面の多裂筋(背骨に付着している筋肉)は固くなってしまいます。

このような状態では、いくら上体起こしやプランクなどの体幹・腹筋トレーニングを頑張っても、なかなか腰痛を予防していくことが難しく、逆に再発や悪化を招いてしまうケースもあります。

インナーマッスルのアプローチで結果的に体現したいのは、広がった肋骨を閉じて「体幹を締める」ことです。

そのためには呼吸運動の中でも「呼気」=「息を吐くこと」が大切になります。

体を大きく動かす腹筋運動はアウターマッスルである腹直筋が先に動いてしまうため、インナーマッスルがうまく使えていない人にとっては、立派な支柱がないのに大きな建物を建てようとしているようなものです。

これでは外からの衝撃に耐えられずすぐに崩れてしまいます。

腹部のインナーマッスルトレーニングで大切なのは「息を吐いた結果、肋骨が閉まる」という、呼吸が先行して行われる形が理想です。

 

まずダイナミックな動きでトレーニングすることより日常生活の中で「息を吐き切る」こと。

そして「肋骨を締める」ことを、ぜひ意識してみて下さい。

 

神戸東洋医療学院 付属治療院

井上 力輝

よくある症状はこちら

 

********************

神戸 三宮で鍼灸といえば

 神戸東洋医療学院付属治療院

7月5日(日)初開催イベント 感謝DAY!!

********************