あなたの生活は青魚?それとも白身魚?
あと少しでゴールデンウィークですね。
連休が終わると、神戸まつりがやってきます!その神戸まつりに合わせ、例年当校では、学院祭が開催されます。
学院のブースでは、学生と職員が協力し、祭りを盛り上げます。また当院では、当校のOBの先生方と職員が、鍼灸施術ブースを開設します。
ご興味のある方は、学院のHPにて詳細をご覧ください。
さて、4月・5月は、新しいことが始まったり、様々なイベントが多くなり、なかなかパワーが湧かないなぁ、なんだか疲れやすいなぁ、などと感じる方が増えます。
今回は、そんな私たちのパワーの源となる『ミトコンドリアを活性させる方法』のお話です!
私たちには、パワー(エネルギー)を生み出す2つのエンジンがあります。
ブドウ糖からエネルギーを作り出すエンジンと、酸素からエネルギーを作り出すミトコンドリアエンジンです。
ブドウ糖を使うエンジンは、瞬発的で大きなパワーを発揮する場面に優れています。
例えば、50mダッシュや、重たいものを一気に持ち上げる無酸素運動ができるのは、このエンジンのおかげです。
それに対して、ミトコンドリアエンジンは、長時間歩いたり立ち仕事をしたり、知的作業(読書やパソコン作業)など、持続的な運動を支えています。
ここで少し話を脱線させます。
みなさんは、青魚の背がなぜ青いかをご存じですか?
それは、常に海面近くを泳ぎ続けているからです。
上空から鳥に襲われやすくなるわけですが、その危険から身を守ろうと海面と同じ保護色にしています。
逆にお腹が白いのは、海底の天敵から狙われないよう太陽の光に紛れやすい色になっているのです。
白身魚の場合は、たいてい海底近くの岩場などに隠れ、餌になる魚が寄ってくると、瞬時に飛び出し、餌を捕まえます。
言い方を変えると、青魚は有酸素運動、白身魚は無酸素運動が得意ということです。
この2種類の魚の筋肉である身も、青魚は赤身、白身魚は名前の通り白身と、それぞれ異なっています。
以前のコラムで、私たち人の筋肉には、赤筋と白筋があるとお話ししたことがありますが、そうなんです!
私たちは、青魚の赤筋と白身魚の白筋を受け継いでいるのです!
この魚の習性からも分かるように、ブドウ糖を使った無酸素運動は、瞬間的に大きなパワーを発揮しますが、すぐエネルギーは枯渇し、力尽きてしまいます。
反対に、酸素を使ってミトコンドリアが作り出すエネルギーは、ブドウ糖から作り出されるエネルギーの19倍にもなります。
このことから、ミトコンドリアが元気に活躍してもらう方が、私たちには有益だと理解していただけるのではないでしょうか。
先ほどの筋肉の例でいうと、24時間休むことなく呼吸を司っている呼吸筋や、長時間姿勢を保持する背筋などは、赤筋が主で、ミトコンドリアからのエネルギー供給を受け続けています。
ミトコンドリアは細胞内小器官とも呼ばれ、人間すべての細胞内に存在します(唯一赤血球を除いてですが)。
それではいよいよ、ミトコンドリアを活性化する3つの方法をお伝えします。
1つ目は、有酸素運動です。
ウォーキングや、会話をし続けられるほどの負荷の運動が良いです。
2つ目は、空腹を作り出すことです。
食事と食事の間隔を空けたり、糖質の摂取を制限することが大切です。
3つ目は、むやみに体を温めすぎないことです。
必要以上に厚着をしたり、常に外部から体を温めていると、ミトコンドリアは頑張って体温を作らなくなってしまい、
そのことは結果的に全体のエネルギー発生も低下させてしまうのです。
そのため私は患者さんに、『こたつに入ってゴロゴロしながら、みかんを食べ続けることは精神的には最高ですが、ミトコンドリアを活性化し、体を活力で満たすためには最低ですよ。』と説明しています。
ミトコンドリアがどんどんエネルギーを作り出してくれると、それぞれの細胞が元気に働いてくれます。
そして、健やかな新陳代謝が持続し、長く若さを保てるのです。
もしかすると、現代の私たちは必要以上に体を休め、過剰に糖質を摂取し、寒さから体をかばいすぎているのかもしれませんね。
この連休は布団にくるまり、おやつを食べながら我が身を省みたいと思います。
では、みなさんもよい休日を。
神戸東洋医療学院付属治療院
川上 靖
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神戸 三宮で鍼灸といえば
神戸東洋医療学院付属治療院
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