皆さんは、ご自分の舌をよく見たことはありますか? 

鍼灸の治療を受けた時、「舌を診せてください」と言われたことがある方もいらっしゃると思います。慣れていない患者さんは口の中を見せることに恥ずかしさを感じ、なぜ舌を見せるのか疑問に思いますよね。

東洋医学では「舌を診る」ことは、患者さんを診察する時によく用いられる方法の一つです。

脈を見たり、お腹を触って診察されるのには慣れている患者さんが多いですが、舌を診て診察されるのには慣れていない、珍しいと思っている患者さんが多くおられると思います。しかしながら東洋医学で「舌を診る」ことは、脈やお腹を触って診察するのと同じくらい大事な方法です。

今回は、東洋医学では舌をどのように認識し、それを通じてどのような情報を得るのかを簡単にお話しします。

中医学で昔から伝えられている本「黄帝内経」に、舌は心・脾の働きを示すと記録されています。また、舌は経絡を通じて直接あるいは間接的に他の多くの臓腑と関連しています。

この文章を読みながら、今すぐ鏡の前でご自分の舌を観察してみてください目ぴかぴか (新しい)

 

≪舌が全体的に淡紅色(ピンク色)で艶やかに潤いがあり、舌の苔が薄い白色を帯びている≫

この状態ならとても健康な方だと言えます。反対に、この状態と異なるほど、正常な状態から遠ざかっている可能性が高いと考えられます。

ただ、人によって個人差がある為、まずはご自分の舌の状態を知ることが重要になります。朝起きて、食事をする前に鏡を見て舌を観察し続けていくことで、ご自分の舌の状態を把握できると思います。そしてそれは、鍼灸院で診てもらう際にとても参考になります。

では、ここからはよく見られるいくつかの舌の状態を紹介しますひらめき

精神的ストレス・天候・酒・辛い食物などが原因で、顔が赤くなり、のどが渇く、じっとしていられない、舌にできものができやすい、口がよく荒れるという症状のある方は、舌の先を見ると濃く赤くなっています。また丸くイチゴのように先が突き出ています。ご自分の舌がそうでしたら、お酒、辛い物に気を付けること、感情で心身を傷めないように心を落ち着かせて、ストレスを発散させましょう。

正常なピンク色より淡くなっている場合もあります。これは体が虚して(弱くなって)冷たく、気・血が足りなくなって舌まで十分な栄養が足りていない状態です。このような方はすぐに疲労を感じ、眩暈がしたり、顔が青白いことがあります。対処法として、普段から少ない量でも運動を継続して体力を高め、過度な仕事(労働)はなるべく避けた方が良いです。

体がだるい、頭が重い、むくむ、食欲が無いなどの症状がある方は舌の色だけではなく、苔が厚いことが多いです。これは体の水分代謝がよくなく、不要な水分が溜まっていることによるものです。このような方は運動や入浴などで体を温めたり、早歩きなどで汗をかくなど運動を取り入れてみましょう。

舌の状態と言っても、本当に人それぞれです。

例えば、植物を想像してみてください。土の状態によって植物の成長も異なりますよね。土に水を与え過ぎても少な過ぎても植物は元気をなくし、栄養が足りなければ枯れてしまうこともあります。同じように舌も体内の状態によって色、形、苔の状態などが違ってくるのです。

皆さんも健康チェックの一環としてご自分の舌を観察してみてくださいわーい (嬉しい顔)

 

よくある症状はこちらから  

 

神戸東洋医療学院付属治療院より

 

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