先日、兵庫県でも新型コロナウイルスによる緊急事態宣言がようやく解除されました。

今までとは違う新しい生活に戸惑いながらも、未来に向かわなければと意を新たにしていますほっとした顔

当院では感染防止の観点から、各種消毒の徹底、換気、検温、施術者のフェイスシールド着用、全スタッフのマスク着用など、できうる対策を行い、来院される方々に安全に鍼灸治療を受けていただけるよう心掛けています。

 

さて今回は、普段皆さんが着用されているマスクについてお話しします。ここで言うまでもなく、すでにマスクの効用と限界はご存じのことと存じます。しかし、念のため列挙します。

<マスクの効用>

1.会話、咳やくしゃみをする際、ツバや鼻汁などの飛沫を周囲にまき散らすことを防ぐ。

2.特に秋冬など、乾燥期の鼻・のどの乾燥を防ぐ。

3.ウイルスが付着している可能性がある箇所に触れてしまった手指で直接顔に触ることを防ぐ。

 

<マスクを取り扱う際の留意点>

1.装着時は鼻や口を完全に覆い、顔とマスクとの隙間をつくらないようゴム紐の長さを調節する。

2.使用したマスクを取り外し廃棄する際は、布の部分には触れずゴム紐だけに触れるようにして行う。

3.一時的にマスクを外す際は、手指を十分洗浄、もしくは消毒をして行う。

 

上記のように意味のあるマスクの使用ですが、その着脱の仕方を間違うと効果が減ってしまいます。特に手指の洗浄・消毒を行わなければ、かえって感染のリスクを高めてしまいます危険・警告 (!)

 

私たち鍼灸師は鍼灸治療を学ぶ過程において、学問的に消毒を含む衛生学を、実技においては安全で適切な消毒法を繰り返し実践し身に着けます。そこでは一般的な感覚としてのキレイ・汚いではなく、施術を行うにふさわしい衛生観念と技術を習得します。それは、ときに私たち鍼灸師が重篤な病気や薬の服用などで非常に免疫力が下がった方々を施術させていただくことがあるためです。

そのため私など鍼灸師は普段から、自分の手を無意識に自分の顔に触れさせるようなことは眠っているとき以外はありません。自分の手が清潔な状態か、未消毒なものに触れてしまった不潔な状態か、考えずとも把握しているからです。

ですから今回のような時に、誤って自分の手が顔に触れてしまうことによる感染は防げていると思います。もしも「それは良いな」と思われる方はぜひ鍼灸学校に入学されることをお勧めします。

いけない、つい学院の宣伝をしてしまいました。入学はちょっと無理だと思われる方は、身体の抵抗力や治癒力を高めるために鍼灸治療をまたお受けください。詳細については機会があればお話ししますほっとした顔

 

今後、人の行動が再開され人と人との関わりが増えることで、残念ながら確実に感染は拡大します。日本における行政の社会活動を抑制するかどうかの判断基準の一つである感染者数の基準値は、極めて厳しいものです。これを目標に掲げる限り、すぐさま社会活動を止めざるを得なくなると思っています。それよりも医療崩壊を起こさせないことを大目標とし、資金・人・知恵を集めることがとても重要なはずです。感染者数の基準値をドイツ並みのボーダーラインに引き上げられるような医療体制の構築が待たれます。

そうすれば私たちが身につけている手洗いの励行を含めた衛生観念や習慣、それらを支える感謝すべき豊富で衛生的な水資源、社会的インフラの充実により、この危機を乗り越えられると感じています。

暑い時期にマスクを着用することはつらいとは思いますが熱中症に気をつけつつ、感染のリスクを減らすためにも適切に使用していきたいものです。正しい使い方をマスターして、マスク美人、マスクハンサム(?)として頑張りましょう。

 

                        神戸東洋医療学院付属治療院  川上 靖

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