梅雨が明け、いよいよ夏本番です。
気温が上がるほど欲しくなるのが清涼飲料です。
お酒好きな人にとっては、ビールや冷酒などが美味しい時期でもあります。

各アルコールメーカーが今年、節電で乾いたのどを潤すのに勧めるのが、それぞれのお酒をロックで飲むことです。
ワインだとロックにすることで、本来13%程あるアルコール度数が6%程度になり、より爽やかなのどごしになるようです。
またビールでは、特別なホップを使用し製造することで、氷を入れても水っぽい味にならないよう工夫されているそうです。

この他にも、日本酒に氷を浮かべて飲むなど、今まであまり行われなかった方法が流行りそうです。
果たしてどんな味になるのか、興味深いところですね。
だからといって、口当たりやのどごしの良さに負けて飲みすぎないよう、注意したいものです。
よく冷えたお酒を飲みすぎるのは、やはり体に毒ですし、必要以上に体を冷やしすぎることにもなります。

そこでおすすめしたいのが、甘酒です。
江戸時代には夏バテを防ぐために、需要のある甘酒がよく飲まれていました。
俳句の季語を調べると、甘酒は今でも夏の季語となっています。
昔は体に良いと経験的に飲まれていましたが、今は研究が進み様々なビタミンB群や、多くの必須アミノ酸、20%のブドウ糖が含まれていることが分かり、飲む点滴とも言われています。
さらに発酵箘の働きにより胃腸の調整にもなります。
そんな甘酒にさらにショウガを足すことで体に溜まっている余分な水分(東洋医学では「湿」といいます)を排出することができます。

今年の夏はヒヤヒヤのお酒もいいですが、程ほどにしてショウガ入り甘酒で元気に過ごしませんか。
ここで一句。

~ 甘酒に 吹きかけ 吹きかけ 涼の風 ~
 

神戸東洋医療学院付属治療院 川上靖