爽やかな5月です!!!

行楽にはもってこいの良い季節ですがその反面、5月病と呼ばれるような中だるみを起こしやすい時期でもあります。

5月病には中々やる気が出ない、気持ちがふさがりがち、気持ちが落ち着かないなどの気分の落ち込む状態から、

更にそれが進んで軽度の鬱と診断され、治療が必要な症状までが含まれます。

鬱病と診断されるケースは一先ず置くとして、それではなぜ中だるみはこの時期に起こるのでしょうか?

 

先ずは、春という時期が関わっていると私は考えています。

春は一年の中でも一番温度差が大きく、知らず知らずのうちに体は揺さぶられ

自律神経は大きく影響を受け消耗してしまうのです。

そんな疲れが気候の安定する今頃に現れて来ます。

もう一つは、気を張っている時には自覚しなかった疲れが、連休などで休息を取ることにより自分の疲れを正しく認識し、

「あぁ、元気が出ないなぁ。」

ということになるのです。

 

ただ、本当はこのように疲れを正しく感じることは、私たちが生きていくにはとても大切なことと言えます。

ところが達成感の高い人や意欲がとても強い人は疲労を感じにくくなります。

仕事をセーブせず無理を重ね、心身のケアを怠ってしまうため、

そのような人たちに過労死が増加する傾向があります。

 

逆に言えば中だるみをすることで、私たちは将来のリスクを回避し自分自身を回復させるチャンスとしているのです。

とは言え、5月病にならないよう緊張の合間に良い緩和を作ったり、心身のメンテナンスを行うのが理想です。

東洋医学ではこのように病気になる前に治療を行い、健康を保つことを『未病治』と言い、先人たちが大切にした保健的思想の知恵が読み取れます。

 

 

 

 

神戸東洋医療学院付属治療院 川上靖