暦では、立冬を過ぎ、朝夕と日中の寒暖差が大きくなり、ちらほら風邪や体調を崩す方も見受けられるようになりましたが、

みなさんはいかがお過ごしでしょうかexclamation and question

 

最近の気象はなにが標準かわからなくなっています。そんな異常気象の原因についても地球温暖化説と温暖化は関係なく、大きな自然気候変動の一環とする説などがあり、なにが本当か迷わされます台風

 

さて今回は、「ひざ関節にたまった水を抜くと癖になる」の真偽について取り上げます。ひざを痛め来院される患者さんから時々この質問を受けますのでお答えします。答えはウソですdouble exclamationdouble exclamation

 

では、なぜこのような誤解が生じたのでしょうか。まずは、なぜ関節に水がたまるのかについて説明を始めます目ひらめき

 

ひざは歩行時には体重の3倍、ランニングなどでは6倍を超える負荷がかかると言われる関節です。

そんな大きな加重がかかる関節なのですが、本当は二足歩行に適した構造にはなっておらず、

四足歩行から進化しきれていない私たち人間にとっての弱点の1つと言えます冷や汗2 (顔)冷や汗2 (顔)

 

そんなひざはスポーツや登山などでのオーバーユース、加齢による変形や筋力低下などをきっかけに関節炎を発症します泣き顔バッド (下向き矢印)

関節炎になると、時に水が関節にたまることがあります。水がたまると動きが制限され痛みも強くなります。関節の水は関節の潤滑油(滑液)を分泌する滑膜が炎症誘発物質に刺激され関節液を出し、これが関節内に余分にたっている状態です。

滑膜が刺激を受ける原因がなくならなければ、水を抜いてもまた水がたまるため、水を抜くことが癖になるというのは間違いですひらめき

炎症は関節を構成する軟骨・靭帯・筋肉・腱などの損傷や細菌感染などによって引き起こされます。さらに、水が多くたまりすぎると関節内の圧が上がり、それが刺激になり炎症が強くなります。そしてより痛みと腫れが増してしまいます。その負のスパイラルを一時的にせよ、断ち切るために、私はあまりに腫れがひどい場合、整形外科の受診を患者さんに勧めることもあります病院

 

また、ひざ関節の損傷が重篤な場合で、炎症がなかなか引かないケース、たびたび炎症を繰り返すケース、時間の制約があるスポーツ選手などは病院での手術が適用になることもあります野球

しかしひざの痛みや腫れを訴え、来院される方の多くは、関節に変形や損傷はあるものの、鍼灸治療や低下した筋力を回復させることにより、

日常生活を一定のレベルで過ごしていただけたり、スポーツなどを再開していただけるようになりますウッシッシ (顔)ウッシッシ (顔)

鍼灸治療では患部に近い太ももやふくらはぎ、すねにある筋肉、またひざの運動と連動し下半身の血行とも関連が深い腰や股関節、さらにひざにも反射的に関連する腹部など、その時々の状況に応じて施術を行います。このような施術により、関節部分の炎症がおさまったり、姿勢のバランスが整ったり、関節の動きがスムーズになったりしてきます手 (チョキ)

 

以上のことから、ひざの関節の炎症をしっかりと改善させる治療を行わず、水を抜く処置だけを繰り返す様子から「ひざ関節にたまった水を抜くと癖になる」と言われるようになったのだと思います猫2今回は、まことしやかに流布している一つの話題を取り上げ、その真偽について解説をしました。また機会があればこのような話題を取り上げたいと思いますぴかぴか (新しい)ぴかぴか (新しい)

私がお話したことの真偽については皆さんの良き目と耳で見極め下さい目耳

 

神戸東洋医療学院 付属治療院 川上 靖

 

 

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